いきものばんざい(10)

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ブチサンショウウオ (1024x768)【いつもしっとり両生類 ~サンショウウオ~】(有尾目サンショウウオ科)

オオサンショウウオは最大1.5mにもなる世界最大の両生類として知られていますが、他の種類は多くが20㎝以下と、かわいらしい存在です。写真はブチサンショウウオ。
幼生はエラで呼吸し、成体は肺と皮膚で呼吸します。カエルなどの両生類のからだがいつもぬれているのはそのため。
アホロートル(メキシコサラマンダー)を知っていますか。昔ウーパールーパーという名前で売られていました。アホロートルの顔の横にあるびらびらはエラです。このように、幼生の形態を残したまま成熟することをネオテニー(幼形成熟)といいます。人間もそうだという説もあるんですよ。

いきものばんざい(9)

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ツチグリ【胞子発射の妙 ~ツチグリ~】(ニセショウロ目ツチグリ科)

ツチグリというキノコがあります。林の中などで比較的目にすることのあるキノコです。
雨がふると外皮がそり返り、中の袋状の部分がむき出しになります。乾燥すると外皮が丸まり、その際に袋がおされて胞子が出るのですが、雨だれが袋に落ちても、見事! 胞子が吹き出します。
ホコリタケの仲間も動物の振動とか雨だれによって胞子を上部の穴から放出します。
なかなか鋭い進化をした菌類です。見つけたら、ぜひ指でそっとつついてみてください。ぽふっ!
一応、食用、だそうです。

いきものばんざい(8)

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クツワムシ【殺人的音響兵器 ~クツワムシ~】(バッタ目キリギリス科)

ある夜、隣の家のあたりから大きな電子警報音が聞こえ始めたのですが、いつまでもやみません。何が起きたのか? とおっかなびっくり音源を捜してみると、クツワムシがいました。大きさ5~6㎝と、キリギリスの仲間では最大です。鳴き声も非常に大きく、「ガチャガチャ」と形容される大音響で鳴きます(最初クツワムシの声とは思いませんでした。捕まえたやつの鳴き声は私にはジリジリに聞こえました。ひょっとしてタイワンクツワムシなのかもしれません)。部屋の中で飼育するには覚悟が必要だとも言われます。
轡(くつわ…馬の口につける道具)を鳴らす音に似ているということからの名前ですが、各都道府県で絶滅危惧種、準絶滅危惧種に指定されているほど数を減らしています。動きも鈍く、飛ぶのも下手、したがって環境が急変しても移動、回復が難しいこともその原因になっています。私も捕まえたのは30ウン年ぶり。まだいたんだ…とほっとした夜でした。

いきものばんざい(7)

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シオカラトンボ【とんぼのめがね ~シオカラトンボ~】トンボ目トンボ科

「とんぼのめがねは水いろめがね 青いお空をとんだから」という歌のモデルがシオカラトンボだといわれています。とても身近なトンボでいたる所で観察できます。オスは成熟すると胸部や腹部に白い粉がついてきますが、これを「塩」に見立てた命名です。目は、水色です。これに対してメスは「ムギワラトンボ」と呼ばれることがあるとおり、黄色っぽい色をしています。目は、緑色。知らないと別のトンボに見えてしまいます。
オスとメスとで体格や色などが異なることを「性的二形」といいます。動物にはよく見られる現象です。

いきものばんざい(6)

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ヘコアユ、チンアナゴ (800x600)【上向きと下向き ~ヘコアユ、チンアナゴ~】(トゲウオ目ヘコアユ科、ウナギ目アナゴ科)

水族館にいくと、面白い生態の魚がけっこう飼育されています。その中でも人気上位がチンアナゴです。体の下半分を砂を固めた穴に入れ、上半身だけを水中に出している姿がとてもかわいい魚です。しかも群れで同じ方向を向いているので一層ユーモラスです。水流にのって流れてくるプランクトンを食べているので同じ方向を向いているというだけなのですが、でもなんだか楽しい。何か注目しているように見えますもんね。人生、じゃない魚生、常に直立しているように見えます。
逆に頭を下に泳ぐ魚として有名なヘコアユ。縦になっているのはウニの仲間ガンガゼの針の間に頭をつっこんで針に擬態しているからだと考えられています。頭を下にしとけば、ウニの針に守られて安全ですもんね。
一緒にうつっているちょっと派手な細長い魚は、オイランヨウジウオです。

いきものばんざい(5)

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シジュウカラ【文法を使う鳥 ~シジュウカラ~】スズメ目シジュウカラ科

「ツピー、ツピー、ツピー」と、きっと多くの人が聞いたことのある声で鳴く、のどから胸へ続く黒線がネクタイのようでチャーミングな小鳥です。
最近の研究で、シジュウカラが単語を組み合わせて簡単な「文」にあたるものを作っていることが明らかになりました。単語の順番を変えて鳴き声を聞かせると、反応が異なる結果となったそうです。
ひな鳥に危険を伝える場合や、仲間を集めて共同で天敵を追い払う合図などに鳴き声を使っているだけでなく、そこに文法的な意味がある。私たちの回りには動物たちの言葉が満ち溢れているのかもしれません。

いきものばんざい(4)

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ジャノメチョウ【目でだませ ~ジャノメチョウ~】(鱗翅目タテハチョウ科)
 羽に目玉模様のあるチョウやガを見たことはありませんか。中にはヒメウラナミジャノメのように、やたらたくさんの目玉模様を持つものもいます。識別が大変…。
 あの目玉模様の働きについては、いろいろな研究がなされています。最も多く知られているのが、鳥が目玉模様をおそれる、というものです。これは実験で実証されています。よく畑などにも鳥よけの目玉模様のついた風船がありますね。中にはフクロウチョウのようにでっかい目玉を持つものもいて、なるほどとうなずけます。小さい目玉模様は攻撃をそこに向けさせる効果があるということで、大切な頭部などを攻撃から守るのではないかといわれています。チョウの幼虫も偽の目の模様を持つものも多いですね。
ジャノメチョウ2

いきものばんざい(3)

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ミスジチョウ【チョウ界のグライダー ~ミスジチョウ~】(鱗翅目タテハチョウ科)
 大型、中型のチョウのはばたきはかなり大きなもので、ゆらゆら飛ぶことが多いのですが、ミスジチョウの仲間は羽を広げたまま羽ばたかずに滑空します。一直線に飛ぶこともあり、その優雅な様子は見ていてかっこいいなあ、とほれぼれします。
 「三筋蝶」の名のとおり、三本の筋が羽に入ります。画像はホシミスジ。第一列の筋が斑点状になっていることから区別できます。コデマリやユキヤナギが植えてあると、よくやってきますので、住宅街でも見かけることの多いチョウです。飛び方に注目して探してみてください。

※本記事は7月1日にUP予定のもので、掲載が遅れておりました。

いきものばんざい(2)

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ツバメ【天気予報から商売繁盛まで ~ツバメ~】スズメ目ツバメ科

ツバメが低く飛ぶと雨、ツバメがいる家は商売繁盛する、火事にならない…などさまざまに言われるツバメ。
繁殖のため南方からやってくる夏鳥です。飛びながら昆虫を捕食し、日本ではイネの害虫を食べてくれるということで益鳥とされてきた歴史があります。
さえずりは誰しも聞いたことがあるはずですが、ネコやカラス、ヘビなど天敵の多い小鳥ですから、子育て中はツピーツピーという警戒音を聞くことも多いです。
ツバメの卵を見たことがありますか? 

ツバメの卵

なかなか巣の中をのぞきこむことはできませんから、見るのはヒナばかりで、卵は見たことがない人が多いと思います。意外と小さいのです。

いきものばんざい(1)

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アマゴ (1024x768) - コピー【陸封型 ~アマゴ~】サケ目サケ科
アマゴは体にある赤い斑点がチャーミングな魚です。
サケ科の魚が川をさかのぼって産卵をすることはよく知られています。その中で、地形の変化などで海に下れなくなり、陸水だけで生活をするようになったものを「陸封型」といいます。渓流魚であるアマゴやヤマメがその代表で、海に下るもの(降海型)はそれぞれ「サツキマス」「サクラマス」といいます。つまりアマゴとサツキマスは同種ということ。塩水と淡水をゆききし、異なる塩分濃度に適応する必要がある魚は、えらに塩分の調整をする細胞を持っています。

※月刊アイル6月号分

(お知らせ)
新しい連載を始めました。月2回掲載の予定です。よろしくお願いします。