気になるニュース139回「晴れの国から」

【問】

瀬戸内地方で数多く建設が計画されている、再生可能エネルギーによる発電は何発電ですか。

【答】

太陽光発電

中国地方5県の工場立地動向で、2011年は0件だった大規模太陽光発電所が、2012年には21件に急増していることがわかりました。
2012年7月、再生可能エネルギーの固定買い取り価格が決定したことが計画を後押しする要因の一つとなったようで、年間を通して雨が少なく(社会で習いますね)、日照条件の良い瀬戸内海沿岸を中心に建設が予定されています。
たとえば岡山県瀬戸市では、塩田の跡地に発電能力250MW(メガワット)の大規模太陽光発電所を建設するそうです。

東日本大震災後の原子力発電所の稼動(かどう)停止や、それにともなう電力不足。
政府は昨年の夏、各電力会社に対して数値目標入りの節電を要請していました。
実際に今年の冬は、北海道電力に7%もの節電を要請しました。
おりしも今年は厳冬。暖房が必要な北海道にとっては非常に厳しい要請だったといえます。
しかしながら今年の夏、政府は東京電力などの比較的需給に余裕の見込まれる電力会社には節電の要請を見送る方針だと発表しました。
工場で物をつくるためにも電力は必要なため、デフレ脱却(だっきゃく)と経済再生を掲げる現政府にとって、節電要請はさけたいのかもしれません。
ただ、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とならないよう、私たち一人一人が生活レベルでの「節電意識」を持ち続けたいものです。

原子力発電所の再稼動がなかなか進まない現状では、再生可能エネルギーへの転換も急務です。
しかしながら、それをあせるあまりに、甚大(じんだい)な事故がおきても困ります。
三重県の伊賀市では、強風にあおられて風力発電機の羽が折れて落下したという事故もありました。設計強度は十分だったのか、工事はきちんと行われたのか、点検はどうだったのか、調査が必要だと感じます。
しっかりとした計画を立て、十分な環境アセスメントを行い、きちんと建設し、また保守点検も確実に行う。
当たり前のことでしょうが、事故を未然に防ぐためには必要なことだと思います。
私たちのライフラインの一つである「電気」。それをどのようにして得るのか。
どう維持していくのか。
私たち一人一人が考えていかねばならない問題です。

(皆実教室M)