気になるニュース166回「好景気ヲ夢見テ」

【問】

2014年度に日本の国が一年間に使うお金の見積もり額が過去最大の96兆円となりました。
では、この「使うお金の見積もり額」のことを何といいますか。

【答】

予算

アイル君のおこづかいは1日100円です。
ある日アイル君はお母さんに100円のおこづかいに加えて、もう100円前借りしたいと言いました。
聞くと、今日はどうしても120円のジュースが買いたいそう。
じゃあ残りの80円はどうするのと聞くと、きのうコンパス君にお金を借りたので返すんだとか。
お母さんは仕方なく200円を渡しました。
あとでわかったのですが、実はきのうもお父さんに同じようなことを言って100円前借りしていたことがわかりました。

アイル君のお金の使い方は何かヘンですよね。
「持っているお金で買えるものを買う」「高いものは計画的に貯めてから買う」などといった提案をしてあげたくなります。
実は、日本の国はアイル君と同じ状態です。
歳入(税などで国に入るお金)が50兆円くらいなのに、借金をして96兆円を使おうと言うのです。
アイル君の場合はまだ何とかなるかも知れません。
なぜなら、来年から中学生になればおこづかいが増えるからです。
また、大人になればしっかり働いて返すこともできるでしょう。
では、日本の国はどうでしょう。

地球環境が大きな問題をかかえる今、大量生産大量消費による景気回復という古い方法は使えません。
TPP交渉の難航やEUの破綻など数々の問題があるとは言え、国際社会の協力が求められる今、日本だけが他の国を出しぬいて豊かさを求めることもできません。
ドラマチックに景気がよくなり「借金を全部返せました」なんてことにはならないような気がしませんか。
毎年「予算案」の話が出るたびに、経済に明るくない私は少し不安になってしまいます……。

(横川駅前教室う)