それでもI will be…(291)

二学期に入り、各科目とも6年生は、本格的に受験問題を意識した授業内容に変わりつつありますね。
私の場合は国語と社会を受け持っているのですが、今日は特に国語について感じたことを書いてみようと思います。

大きく二つにまとめると、「3~5年生での読書は大切だ!」「家族との会話はしっかりした文章で、様々な話題の会話を!」ということです。
国語力の低下、という問題点が世間でも話題になって久しいですが、このシーズンになると模試の過去問などを解く中で、これらの問題がくっきりと浮かび上がってきます。

時間が足りない。
内容のおおよその展開やあらすじを覚えられない。
語彙力が充分でない。
誤字脱字がなくならない。
点数が取りきれないパターンは個人差がありますが、読書をこれまでしてきたかどうかが、少なからずかかわっている気がします。
説明文はともかく、物語文は自発的にこれまで読んできていたかどうかで差がつきます。
自分だったらどうか、ではなく、登場人物の気持ちを読むことに慣れているかどうかはとても重要です。

説明文については、自分の世界観が広いかどうか、噛み砕いた言い方をすれば、雑学をどのくらい知っているかも影響しているように思います。
こういった部分は読書だけではなく、家族との会話や周囲の人との体験による部分が多いのではないかと思います。
テーマの内容について、ちょっと聞いたことがあるだけでも導入がぐっと楽になることもあります。

ただ、こういった世界観を広げる時間は、6年生からとろうと思ってもなかなか大変です。
現在6年生で、これができていなかったなあ、と思う人は慌てて本を読むのではなく、過去問などを解く中で、その問題文の中の世界にじっくりと触れてください。
それだけでも、まだまだ吸収する余地はあるはずです。

また、まだ6年生になっていない人たちは、先生や周りの大人が、「本を読もう!」と言うのを「めんどくさい」の一言で流さず、意味があることなんだと思ってください。
保護者の皆さんは、家でも勉強、勉強と締め付けすぎる必要はありませんが、ほんの少し大人扱いした言葉遣いと話題を向けて会話をしてみてはいかがでしょうか。

(五日市教室T)