気になるニュース25回「食糧問題と環境」

news25.jpg【問題】
燃焼しても大気中の二酸化炭素を増加させないとして、地球温暖化の対策からも現在生産が多くなってきている燃料とは何ですか。



【解答】
バイオエタノール(バイオマスエタノール)

6月3日より3日間、イタリアの首都ローマで、「食料安全保障サミット」、通称「食料サミット」が開催されました。
国連食糧農業機関(FAO)の主催です。
昨今の食糧価格の急騰(きゅうとう)。
また、途上国を中心に現在1日に約40000人が死亡している状態で、8億人以上が慢性的な栄養不足。
アフリカではこのため暴動の起きている国もあります。
なぜ食糧が足りないのか。
人口の増加、砂漠化などさまざまな原因が考えられます。
地球温暖化の影響か、オーストラリアでは2年続きの干ばつのため、小麦が大打撃を受けています。
米国では中西部に洪水が起き、トウモロコシへの被害が出ています。
中国やインドなど最近発展している国の食糧や原油の需要が大きくなっていることもあるでしょう。
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、食糧不足の国が多い現実をふまえ、2030年までに食糧の50%増産(つまり1.5倍)を目指す提言をしました。
また、世界各国が協調して、途上国への食糧支援なども必要だという主張もありました。
地球温暖化対策の一つとして、トウモロコシなどを原料とするバイオエタノールへの移行を奨励(しょうれい)している国に対しても、人間の食料を奪うな、という批判も高まっています。
小麦より高く売れる、トウモロコシやサトウキビなどへの転作が行われている地域があるからです。
また、価格上昇や食糧不足が深刻な食糧輸入国と、自分の国の食料を確保するために輸出をひかえる食料輸出国とが意見を対立させるなど、話し合いはスムーズにいきませんでした。
バイオ燃料の生産についても、食糧高騰への影響は少ないと主張する国も。
二酸化炭素(CO2)と地球温暖化の関係や、二酸化炭素排出量に関する問題の話し合いのときと同じで、
なかなか歩調をあわせることは難しいのです。
先日、日本でも肥料の値上げが報じられていました。
食糧自給率が4割を切っている日本においても、他人事ではありません。
特に飼料として輸入しているトウモロコシには多大な影響が出るでしょう。
牛肉や牛乳、乳製品などはさらに値上げの可能性が高くなります。
日本もふくめ、世界全体の農業のありかたや貿易について、中長期的な視野に立ちながらも、早急に対策を立てるべき時期にきたということだと思います。
(五日市教室A)
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