気になるニュース229回「対岸の火事にあらず」

626地図【問】

右の世界地図の▲は現在活動中の火山、★はマグニチュード8.6以上の巨大地震の震源地を示します。
これらの▲や★の集中する、太平洋を取り囲む一帯(黄色の部分)を何と呼びますか。

【答】

環太平洋造山帯
(かんたいへいようぞうざんたい)

「環太平洋造山帯」とは、右下から反時計回りに、アンデス山脈・ロッキー山脈・アリューシャン列島・日本列島・フィリピン・インドネシア・マレーシア・ニュージーランドと続く一帯です。
英語名は「Ring of Fire」
その名のとおり火山群が環状に形成されており、世界の火山活動の75%と巨大地震の90%がここで発生しています。
海になっている部分にも海底火山が連続していることは、小笠原諸島西之島の誕生などからもわかります。

「南米(チリ沖・ベルー沖など)が揺れると日本も揺れる」
2011年東日本大震災の前年には、チリ・マウレ地震が起きています。
この地震の津波が24時間以上もかけて太平洋を渡り、1m以上の高さで日本にまで到達したことにはとても驚かされました。
1923年関東大震災の前年にも、チリで大規模な地震が起きていたことが記録されています。
一見、対岸の火事のように見える出来事も、地形を知ることで全く違って見えてきます。

この6月にはマレーシアのボルネオ島の地震で、残念ながら日本の青年も犠牲となりました。
この災害も御嶽山噴火と同じように、「環太平洋造山帯」という私たちの住む場所で起きた出来事だととらえるのが正解ではないでしょうか。

※今回は6年生にはぜひ知っておいて頂きたい国名・地形名を記事中に多く用いています。
※南米と日本の地震の関連性は琉球大学の木村名誉教授の研究発表を引用しています。

(横川駅前教室う)

※本記事は6/26分です。掲載が遅れ申し訳ありません。