気になるニュース273回「第二、第三の故郷」

【問】

昨今、高額の返礼品が話題ともなっている、自分が選んだ地方自治体に寄付ができる制度を何といいますか。

【答】

ふるさと納税

みなさんは自分が生まれた地方自治体(都道府県、市町村)で暮らしていますか?
生まれ故郷や育った町を離れて今の生活を送っている人もたくさんいると思います。
この制度は、自分が医療や教育サービスを受けて育った町にいくらかでも納税するしくみがあってもよいのではないかということから始まりました。

「ふるさと納税」という名前ですが、実際には「寄付」です。
生まれ育った故郷だけでなく、自分が応援した自治体を選んでもかまいません。
そして、自分が寄付したお金の使い道をある程度指定できることになっている自治体もあります。
使い道がわからないお金を出す気にはなれないけれど、応援の方法が指定できるなら、応援のしがいもあると感じる人も多いでしょう。

このふるさと納税で多くのお金を集めたい赤字の地方自治体。
返礼品を高級食材や陶芸品や商品券、はては旅行にいたるまで用意し、ふるさと納税の争奪戦が過熱している状況になったことをうけ、総務省があまりに高額な返礼品はやめるよう要請しました。
そもそも「寄付」なんだから「返礼品」は趣旨に反する、との意見もあります。欲に訴えかけすぎではないかと。
返礼品を用意できない自治体にはお金が集まらないという格差も生まれるでしょう。
新しい制度が始まるといろいろな変化が生まれます。利点だけでなく、影の部分もよく見ていかないといけませんね。

(五日市教室A)