畑のありんこ(2)

大きな楽しみは大きな野菜。
我が家の畑で一番大きなもの。それは、スイカ、である。
小さい頃の夏の思い出にでてくる野菜の定番ですね。
縁側。線香花火。うちわ。そして冷えたスイカ。(きっと、カブトムシの記憶やにおいと混じっている人もいるはず…)


種を噛んだときの、あの何ともいえない感覚。
高校生くらいからは、ほとんど食べない食材の一つになってしまっていた。
きっと、自分の中で「子供の食べ物」、というカテゴリーに入ってしまっていたような気がする。
…で、ふと思い立って作って食べてみたら、これがうまいのなんの。
よく、随筆などで、「色々食べてみるが昔食べた味にはかなわない」というフレーズを見かけるが、その全く逆であった。
甘くて、しまっていて、ほどよい甘みと芳醇な香り、滴り落ちる果汁がいとしくて…と書くと、何だかオーバーだが(笑)、「おっ、これは…」と思いましたね。
生涯食べたスイカの中で間違いなくダントツ1位(パンパカパーン)に輝く味であった。左、心の中のファンファーレです(笑)。
スイカよ、今まで日陰の人生を歩ませてすまなかった…と心の中で詫びました。
で、今年も作っているわけです。
suika
楽しみだなー。
スイカを半分に切るときって、ちょっとした思い切りが必要だ。
ひと夏丹精こめた宝物をいただく至福って、ちょっと贅沢な楽しみです。
日に日に大きくなるのを見る喜びって、子育てと同じかもしれない。
(五日市教室A)