気になるニュース第306回 「酸素ができる前の地球」

【問】

人類が太陽系の衛星に探査機を着陸させたのはこれまでに2例あります。
1つは地球の衛星「月」ですが、あと一つは土星の衛星です。
この衛星の名前を答えなさい。

【答】

タイタン

タイタンは土星最大の衛星で直径が5150kmもあります。
月の直径が3500kmですから1.5倍ほどの大きさということになります。
1997年に打ち上げられたカッシーニ探査機が2004年に土星軌道に入って、タイタンの観測を開始、その後小型探査機ホイエンスをタイタンに着陸させて、様々なデータを収集しました。

衛星とはいえ、大気におおわれたタイタンは驚くほど地球に酷似しているそうです。
地球から14億kmもはなれているため、表面温度は-176℃と低く、表面に水は存在しませんが、代わりに液体のメタンやエタンが巨大な海や湖をつくっています。(地球では気体ですね。)
山があり、雨が降り、風も吹く…地下には液体の水の海もあって、酸素ができる前の地球でおこっていたことと同じことがおこっていると考えられています。
 
水がある、そして大気があるということは生命が生息している可能性があるということで、実際この生命を探査する計画もかつてNASAのミッションの筆頭だったとのこと。
残念ならが、いまのところ実行の予定はないそうですが。
この広い宇宙のことですから、私たちの地球だけでなく、必ず生命が存在していることでしょう。
とはいえ、地球からわずか(?)14億kmのところに存在するかもって考えたら、わくわくしませんか?

(アイル代表)