気になるニュース第3回「中越沖地震を考える」

(中越沖地震の発生)
7月16日午後10時13分、新潟県・長野県を中心に震度6強を観測した中越沖地震が発生しました。
2004年の10月にも中越地震が起きた地域であり、被災者の方々は短期間に続く地震にやりきれなさや疲労の色を濃くされていることと思います。
(原子力発電所の安全性の問題)


この地震で問題になったのは、柏崎刈羽(かしわざき・かりわ)原子力発電所の安全性の問題です。
原子力発電所で事故が起きた場合には、放射能もれという非常に重大な事態を引き起こす可能性があるため、地震などに対しては強い構造となっています。(耐震性…たいしんせい)
しかし今度の地震では次のような事故が起きました。
・1号機から7号機まである炉(ろ)のうち、3号機の外にある変圧器から出火した。
・放射性廃棄物の入れてあったドラム缶が400本倒れ、そのうちの約40本のふたがあいて微量の放射性物質が床を汚染していた。
・微量の放射能をふくむ使用済み核燃料プールの水約1トンが通常の排水と一緒に外部に流出した。
今回の地震のゆれがあまりにも大きく、予想を上回ってしまったために起きた想定外の事故だということですが、大きな被害はなかったとはいえ、起きてもしかたがないという事故ではありません。
(情報公開における問題点)
また、当初は放射能もれはない、という発表があったにもかかわらず、あとでそれとは異なる発表がなされるなど、情報公開の信頼性も問題となりました。
この一連の経緯を海外の報道機関は「日本のチェルノブイリ」(チェルノブイリについては5年生・6年生はWIN1で学習しましたね)と報じ、電力会社や日本の危機感のなさ、情報をかくす体質について批判しています。
文明の力は自然をコントロールできるというおごり。
国民の安全な生活を第一とする基本的姿勢の欠如。
こうしたひずみをただすためにも、一人一人が声をあげていかないといけません。(前回の選挙と話がつながってきましたね!)
現在、柏崎刈羽原発は停止・点検中となっています。
(東海地震・東南海地震と原子力発電)
地震といえば、東海地震・東南海地震の起きる可能性についてもよく話題になっていますが、みなさん聞いたことがありますか?
過去、静岡県から紀伊半島沖、四国沖にかけて100年から150年おきに巨大地震が起きています。30年以内に起きる確率が50%という予測で、将来ほぼ確実に起こるだろうと予測されています。
静岡県には浜岡原発があり、その安全性についても疑問の声が出ています。
私たちの住んでいる中四国地方にも島根県と愛媛県に原発がありますから、他人事ではありません。
日本にある原子力発電所について調べてみるのを夏休みの自由研究の題材としてはどうでしょうか。
日本は電気使用量の約30%を原子力発電に依存しているのが現状です。
だからといって、日本中の原発をすべて今すぐ停止させろ、というわけにはいきません。
これから冷房などで電気使用量が増す時期ですし、地球温暖化の防止の一助としても、私たちも少し節電に努めましょう。
(A)
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(編集部)
来週はお盆休みとなります。
火曜日「読解力のつく名言コラム」金曜日「チャンネルアイル」は、いずれもお休みさせていただきますので、ご了承ください。
かわりに明日から5日間、「講師のらくがきノート」上で、己斐教室S先生による「真夏の怪奇小説」連載が始まります。
ある夏、小学校5年生の男の子達が出会った奇妙な老人と不思議なできごととは・・・S先生の体験を元にした小説で、2004年ポプラ社作品市場のアワードで佳作となった作品とのこと。
また、17日(金)には、好評連載中の五日市A先生による「畑のありんこ」(4)をUPします。
ちょっと自分でも作ってみたくなるような、そんな気分になりますね。
どうぞお楽しみに!