気になるニュース第324回 「チェス、将棋に続いて・・・」

【問】

先日、「世界最強」とされる囲碁の棋士、柯潔(かけつ)九段と3番勝負を行い、3連勝した囲碁のコンピュータソフトの名前を答えなさい。

【答】

アルファ碁

囲碁は局面が10の360乗通り(ちなみに10の13乗が1兆、10の64乗が無量大数)もあるといわれ、チェスや将棋よりも圧倒的に複雑な思考を要するゲームです。
そのため、チェスや将棋の世界で人間がAI(人工知能)に打ち負かされる中、最後の砦とされ、AIが人間に勝つにはあと10年はかかるとも言われていました。

しかし、2017年5月、世界最強の棋士といわれる中国の柯潔(カ・ケツ)九段との3番勝負に3連勝し、アルファ碁がその強さを見せつけることになりました。
短期間にこれほどまでに強くなったのは、AIが自ら学習し、判断能力を高める「ディープラーニング」という技術を採用したこと、そして何百万回に及ぶという自己対局の積み重ねにあるといいます。
圧倒的な情報処理と学習とがこの結果を生んだとも言えますね。
 
アルファ碁は囲碁AIとしての活用を終了し(つまり引退ですね)、今後は医療技術、エネルギー技術、新素材の開発などに応用されていくそうです。
こうしたAIの発展は人間社会に何をもたらしてくれるのでしょうか?
あらゆる場面で、簡単なミス・事故は減っていくでしょう。
技術も格段に進歩するに違いありません。

とすると私たち人間の役割はどうなっていくのでしょうか? 私たちはどこに存在意義を見出していくのでしょうか?
以前も書きましたが、AIの進化は私たちに「人間らしさとは何か」という命題をつきつけているような気がしてなりません。

(アイル代表S)