気になるニュース329回「小さな危険生物」

【問】

神戸港や名古屋港、大阪港でも発見された、強力な毒をもつ外来種の昆虫とは何でしょう?

【答】

ヒアリ

ニュースで見ている人も多いと思いますが、最近外国からのコンテナの中で発見されました。1cmもない小さなアリですが、その毒は強力で、炎症や腫れを引き起こします。さらに怖いのが、このヒアリの毒はハチの毒に近いものがあり、アナフィラキシーショックを起こす可能性があります。低血圧や呼吸障害、最悪の場合命の危険すらあるそうです。

これはハチなどにも言えることですが、刺されたときに痛みだけでなく、めまいや吐き気を覚えたときには、必ず病院へ行く、ひどい時には救急車を呼ぶことが大切です。特に、過去にスズメバチなどに刺されたことがある人は、アナフィラキシーを起こしやすいので、決して油断してはいけません。

毒性のありなしに関わらず、海外の動植物が日本に入ってくることは好ましくありません。本来の日本の生態系が破壊されてしまうからです。今回のヒアリは、そういった意味でも危険性が高く、女王アリは1日に3000個近くの卵を産むといわれています。さすがに、女王アリはまだ侵入していないだろう、と思っていたのですが、どうも大阪港でそれらしい個体が見つかったらしく・・・繁殖していないことを願うばかりです。

(五日市教室T)