畑のありんこ(529)

ツクシ散歩がてら、ツクシを摘みにいきました。
近くの公園やちょっとした草地など、複数採集エリアがありまして、日当たりなどでずいぶん様子が違います。
日当たりのいいところはすでにほとんどたけていて、胞子も放出したあと。
少し遅れて出ているのがちらほら見られる程度ですが、日かげの時間が多い場所は今が盛り、という感じですね。

二握り分くらい摘みました。
ほろ苦さが春の味ですね。今年も味わえそうです。
ツクシの胞子を顕微鏡で見てもらおうと開きかけのものをいくつか教室にもってきました。

野生の植物はわざと時期をずらして発芽したりします。
栽培植物は種ごとに個性が出ては都合が悪いので、一斉に芽吹いて同じ形質のものができるようにしてあるのですが、野生の状態ではいろいろな性質を持っている方が生存に有利なのです。
同じ形質だと病害虫や自然災害などで全滅するリスクがありますが、芽生えもばらばら、個性もばらばら、病虫害に対する耐性もばらばらなら、そのどれかが生き残る可能性が出てきます。

雑草の栽培が難しいといわれる理由のひとつですね。
ほっといても生えてくるが、いざ管理しようとすると思うようにならない。
草一本一本にも個体差があるというとらえかたをすると、人間くさく思えてきませんか。

(五日市教室A)