気になるニュース378回「サンゴ礁を守ろう」

【問】

ハワイではサンゴ礁(しょう)を守るために、2021年からある物の使用が制限されるそうです。
特に夏になると、日本でも多くの人が利用しています。このある物とは一体何でしょうか?

【答】

日焼け止め

皆さんは、日焼け止めを使ったことがありますか? 
夏の強い日差しから肌を守るために、大人の女性だけでなく、小さな子供や大人の男性が使うことも珍しくありません。
この日焼け止めに含まれている一部の物質が、サンゴ礁のはたらきに影響を与えていることがわかりました。

サンゴ礁のある海は、生態系のバランスがよく保たれている海です。
日本だと沖縄県の石垣島がサンゴ礁で有名ですね。
サンゴ礁は陸にある森林と同じはたらきをします。
そのためサンゴの元気がなくなってしまうことは、海の生態系がくずれることにつながっています。
今、世界各地のサンゴ礁で白化(はっか)(白くなる)現象が見られることを知っていますか? 
これは、海水の汚染や海水温の上昇が原因で、サンゴと共生する褐(かっ)虫(ちゅう)藻(そう)(藻のなかま)がいなくなってしまうために起こります。
サンゴを美しく見せているのは褐虫藻の色素なのですが、褐虫藻が抜けてしまうと栄養分をもらえなくなったサンゴも死んでしまいます。
白化したサンゴは死んでしまったか、死にかけている状態なのです。

ちなみに、すべての日焼け止めが使用禁止になるのではなく、ハワイのサンゴ礁にとって有害な物質を含む商品のみが制限されるそうです。
私も日焼けはあまりしたくない方ですが、環境を守るために必要なことなのかもしれませんね。

(己斐前教室N)