畑のありんこ(577)

キャベツ春キャベツのおいしい季節になりました。
キャベツを大量に消費する料理といえば、お好み焼きがありますね。
どのメーカーのものであれ、お好みソースが食べたくなる瞬間って、ないですか。
あのにおいと味は、もう広島人に遺伝子として組み込まれていっているのではないか(笑)。

後天的に獲得した性質は遺伝しないという考え方が長く進化論を支配していました。
ネズミのしっぽを22代にわたって切り続けたワイスマンの実験が有名です。
が、最近の研究で、親に環境ストレスがかかると、それが子に遺伝することがわかってきています。

キャベツを食べるといえばモンシロチョウの幼虫ですが、彼らはアブラナ科の植物の物質であるカラシ油成分を無効化するシステムを身につけたやつらです。
キャベツももとは地中海沿岸にはえている結球しないケールがもとだといわれています。
そのころからのせめぎあいの歴史がまだ続いているわけです。
わたしたちも特定の食材に対して耐性が生まれていっているかもしれませんね。

先日、ある5年生から、交雑した種と新種の境界線はどこにあるのかという質問をうけました。
わかる範囲で答えましたが…なかなか高度なことを考えるなあ、と感心しました。

(五日市教室A)