畑のありんこ(584)

ベリー類庭で野良生えしているイチゴが、あまり世話もしないのに、結構いい感じになってます。
大きい実もあれば、小さくてもとても甘い、娘のお弁当に入れるのにちょうどいいサイズのものもあって、重宝しているそうです(妻談)。
まあしかしイチゴほどスーパーを筆頭に品種が次々出て、熾烈な競争を感じさせる作物もあまりないんじゃないですかね。
西日本では「とよのか」「さがほのか」「あまおう」あたりが多いのですが、「紅ほっぺ」「ゆうべに」「紅い雫」などもかけるようになっています。
昨年は佐賀県から「いちごさん」という品種が発表されてました(確か)。

きっと生き残りをかけた品種開発が行われているに違いない。
以前テレビでイチゴの品種改良をしている農家さんを見たことがありますが、それは、もう…
交配の数が半端じゃなかったです。
またそれが品種として固定されて出荷されるまでの手間ひまといえば…。
食べるときに、「おいしーい!」以外に、農家さんたちの苦労にも思いをはせていただきましょう。
イチゴは病気も多いですしね。

クワの実も早いものが熟しはじめました。
どうもクワカミキリが木に入ったらしく、木屑が落ちているので、駆逐もかねて今年はばっさり剪定するチャンスかもしれないと思ってます。
クワは強健で、切っても切っても「又」「又」「又」伸びる「木」だから「桑」と書くのだ、といった話を聞いたこともあるくらいで、確かによく育ちますから、まあ大丈夫かな、と。
イチゴとちがってクワは実がやわらかすぎて流通には向かないので、お店では見かけないと思います。

中学校の生物の時間に「桑実胚」って習いました。
昔の人にとっては身近なもので命名したのでしょうが、養蚕が衰えてからは、実を見たことがある人は少なくなっていたでしょうね。
生食でもおいしいですし、ジャムにしても味わい深いものがあります。
先年、お向かいさんにおすそわけしたときは、懐かしがっておられました。俳句の題材にしようかな、と言っておられたのが印象的でした。

(五日市教室A)