気になるニュース第423回 「食べ物を無駄にしないために」

【問】

先日国会で、食べ物を無駄にしないための法律「食品〇〇削減法」が成立しました。
「○○」に入る言葉は何でしょうか?

【答】

ロス

国によって多少の定義の違いはありますが、日本での「食品ロス」とは、まだ食べられる食品を余らせて捨ててしまったり、規格外の商品を処分したり、出された料理を残して捨てたりすることを指します。日本は食料自給率が約40%にとどまっており、輸入に多くを頼っていることは5年生の社会でも学習しましたが、それにも関わらず日本では多くの食品ロスが起こっています。

環境省の統計によると、日本での食品に関連する廃棄物の年間排廃棄量が約2759万トン。そのうち、食品ロスによる廃棄物は約643万トンもあるそうです。宴会などでの食事の食べ残し、スーパーやコンビニでの売れ残り、皆さんが学校で食べている給食の食べ残しなどもこれに含まれています。スーパーでは、夜遅くになると値引きされるケースがありましたが、今後は一部のコンビニでもポイント還元のサービスなどが始まるそうです。
 
食品ロスは経済的に無駄であることももちろんですが、個人的に問題だと感じるのは世界全体の食糧問題に関する部分です。日本は食料自給率が低いものの、外国から食料を輸入する余力があります。しかし、世界には発展途上国で食糧難にあえいでいる人々も多くいて、2017年には飢えに苦しむ人が世界に8億2千万人近くいたというデータもあります。食べ物があることを当たり前と考えず、ありがたくいただくことが大切ですね。

(五日市教室T)