畑のありんこ(157)

201009101047000.jpg晴天の日が続く。
今年の米の作況指数は102、「やや良」。豊作の予想です。
北海道や東北地方などで6・7月に高温だったためか、北海道や宮城県では「106」だそうです。
ありがたいことだ。
が、これも温暖化の影響でもあろう。
みなさんは知っていますか。


九州地方の作況は宮崎を除き、7県とも「やや不良」。
日照不足や豪雨がその理由だと発表されていましたが、本当にそれだけなのだろうか。
九州地方の一等米の比率は全国平均70~80%に対し、30%前後にまで低下しています。
その理由として挙げられているのが「高温障害」。
イネは熱帯原産の植物ではありますが、高温にあわせて急激に成長しようとすると、光合成によるでんぷんの蓄積が間に合わず、コメが白く濁ってしまうのです。味も落ちる。
前回の「ヒノヒカリ」は九州で作付の6割近くを占めている銘柄ですが、出穂からの平均気温が26~27℃をこえると、影響が大きくなってしまうとのことです。
また気温が上がれば水田の表面からの水の蒸発も多くなります。
今後、水需要が高まっていくのは間違いありません。
慢性的に水不足の中国が東南アジアを流れる川の上流部から過大な取水をするのではないかという懸念を東南アジア各国が示しているとの報道も目にしました。
「水」は今後、資源として扱われるようになっていくのでしょう。
風呂の残り湯を植物にやりながら、水のない地域ではこれも難しいことなんだ…と改めて思いました。
そして、この20年で農業従事者は半減。この5年で75万人減って260万人に。
農業法人の経営規模拡大や農地の集約が一方にあるとはいえ、心配です。
それに加え、農業自体が自然相手のものですし、温暖化で気候が激変していくなら、今までの経験則では補えなくなっていくでしょうから…
今の生活スタイルを見直す時代に入ってきたように思います。
今年のメロンはうまくいきませんでした。
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葉っぱが早くにうどんこ病でやられたせいで、糖分の蓄積がやはり足りなかったようで…
またいつかリベンジしよう…かな。
(五日市教室A)