気になるニュース91回「意思表示」

【問】
自分の死後、自らの臓器(内臓や肺、角膜など)を提供するかどうかを表示した「臓器移植に関する意思表示カード」があります。
これを通称何といいますか。


【答】
 ドナーカード

ドナーカードは、もし自分が死んでしまった際、自分の臓器を他人に「あげたい」か「あげたくない」かを記入し、携帯するカードです。
病院や市役所、郵便局などにおいてあり、15歳以上であれば記入ができます。
これまでは「本人」が「書面(=ドナーカード)」で「臓器提供の意思表示をしていた場合」にのみ、「脳死を人の死」と考えて、家族の同意があれば脳死状態の人から臓器移植をすることができました。
しかし、2010年7月に「改正臓器移植法」が施行され、本人の提供意思が不明であっても、家族の承諾(しょうだく)があれば脳死判定をしたのちに、臓器提供が可能となりました。
また、15歳未満の臓器提供も、親の承諾があればできることになりました。
先日、国内初となる15歳未満の脳死判定が行われ、男児から取り出された心臓や肺などが移植されました。
交通事故で入院していたこの男児の家族は、医者から回復の見こみがないとの説明を受けたため、家庭内で話し合い、臓器提供を決めたそうです。
今回の手術によって、助かる命があったことは喜ばしいことですし、臓器移植医療において新たなる一歩が踏み出されたと評価する声も聞かれます。
しかし、脳死判定に関しては、慎重に慎重を期すべきだとの声もあります。
脳死判定を受けた患者が、回復することは本当にないのでしょうか。
また、本人の意思をいくら家族とはいえ、他人が判断してよいのでしょうか。
難しい問題を残したまま、法律だけが一人歩きしないよう、日々見守り、考えていかなければならないと思います。
(皆実教室M)