【世界の見え方 ~アオスジアゲハ~】鱗翅目アゲハチョウ科
幼虫が公園などによく植えられているクスノキの葉を食べるため、都会の真ん中でも見かけることのできるアゲハチョウです。黒地に青緑色の帯の翅がよく目立つ、スポーティなチョウです。飛ぶのが非常に素早く、子どもがつかまえるのはなかなか大変ですが、地面に止まって水を吸うときはじっとしています。このアオスジアゲハの目には色を感じるセンサーが何と15種類あることが最近わかりました(ヒトは3種類、モンシロチョウでは6種類)。おそらく昆虫では最多です。紫外線、紫色、青色、青から緑色、緑色、赤色のグループで計15種類の色を見分けているようです。どんなふうに見えているのでしょうね。ちなみに、動物で最多とされるのはシャコ。16種類だそうです。
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いきものばんざい(133)
カテゴリー: ■いきものばんざい【百本あるのか ~ムカデ~】節足動物門ムカデ鋼
「百足」と書くムカデ。英語ではセンチピード(100の脚の意味)。本当に100本あるのか? と考えたことはみなさんもおありでしょう。ぱっと見、100本はないよな…と思いますよね。私たちのまわりで一番見かけるのはトビズムカデという種類です。頭が赤、胴体が黒、足が黄色。足の数は21対42本です。もっと足の数が多い種類もいますが100本には届きません。「百人力」などと同じで、百にたくさん、という意味をこめたのでしょうか。ちなみに脚の数が一番多いものはどのくらいか…というと、オーストラリアで1306本の脚を持つ新種のヤスデが見つかっているそうです。それまではアメリカで見つかったヤスデの750本が最多でした。まあ、どちらにしても足だらけ。
いきものばんざい(132)
カテゴリー: ■いきものばんざい【わたしは枝になりたい ~エダナナフシ~】新翅下鋼ナナフシ目
「七節」ですが、昆虫ですので体節が7つあるわけではありません。緑色だったり茶色だったりしますが、翅や飛行能力をなくした代わりに枝に擬態して敵の目をあざむく方向へ進化したと考えられています。細い枝にまじっていたら、人間がさっと見ただけでは発見は困難です。ただ鳥にはよく食べられており、最近の研究で、卵を持ったまま鳥に食べられることで、鳥のふんに交じって排泄された卵がふ化することによって、子孫の拡散をしているという説が発表されました。飛べないため移動能力が少ないことを補っているのではないか、ということです。また、自分の体重の40倍もの重さを運べるため、ナナフシモデルといわれる六本脚の産業用ロボットが開発されています。
いきものばんざい(131)
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カテゴリー: ■いきものばんざい【今年はウサギ年 ~ウサギ~】ウサギ目ウサギ科
ウサギ年ですので、再びウサギの登場です。2回めなので、今回は動物としてのウサギではなく、干支のウサギ、つまり卯について。昔は方角や時刻も干支で表していました。干支を右回りにぐるっと1周するかたちで書いてみてください。午前0時が子の刻。午前2時あたりが丑の刻。夏の怪談の常套句(今は言いませんかね)、「草木も眠る丑三つ時…」の丑。半周した午がお昼。これが午前、午後の語源となっています。方角にあてはめると北が子、南が午になります。で、南北の線(経線)を「子午線」というわけです。ウサギが出てきませんねえ。東が卯、西が酉なので、緯線を実は卯酉(ぼうゆう)線といいます。
いきものばんざい(128)
カテゴリー: ■いきものばんざい【日本のスカラベ ~センチコガネ~】甲虫目センチコガネ科
ファーブル昆虫記で有名なスカラベ(ふんころがし)。太陽神信仰のさかんだった古代エジプトでは、大きな球体をつくるスカラベを聖なる虫として崇拝していました。ただの糞を丸めたものなのですが。人間の想像力は面白い。日本にいるセンチコガネも同じ性質を持っており、糞を丸めて産卵します。美しい金属光沢から昆虫愛好家の採集の対象ともなっている虫です。紫、青、金色などさまざまな色をしたものがいます。森を歩いていて見つけたものですが、今はじっとしていることでしょう。ちなみに「センチ」は「雪隠」に由来します。「雪隠」は便所のこと。「ベンジョコガネ」ではあまりにも…。
いきものばんざい(127)
カテゴリー: ■いきものばんざい【ヤモリは家守、イモリは井守 ~ヤモリ~】有鱗目ヤモリ科
ヤモリは爬虫類、イモリは両生類。理科でも出てくる分類ですが、なぜ混乱するのか。それは実物を見たり触ったりしたことがないからでは。とよく思います。ヤモリは人家のそばに住み、虫を捕食するため、家を守る、ということで名づけられたといわれます(守宮とも書く)。夜行性です。イモリは昔は田んぼとかにうじゃうじゃいましたが、今は田んぼなどの水場が減ってしまって、野生で見かけることはずっと減ってしまっていると思います。住んでいるところや皮膚の感触はカエルに近いので、両生類だと実感できます。やはり実物を知るにしくはなし。画像はわが家にいる一匹であります。