気になるニュース599回「過去最大の貿易赤字」

【問】

1月19日に財務省は「2022年の貿易収支(輸出額から輸入額を引いた金額)は19兆9718億円の赤字になった」と発表しましたが、
これはロシアのウクライナ侵攻によってエネルギー価格が高騰したことと○○が重なったことが原因と考えられます。
○○にあてはまる言葉を漢字二字で答えなさい。

【答】

円安

貿易収支とは、貿易の際に輸出した金額から輸入した金額を差し引いたものを指します。
輸出額が輸入額より多い場合は「貿易黒字」と言い、逆に輸入額が輸出額よりも多くなった場合は「貿易赤字」と言います。
要するに貿易赤字というのは、外国に商品などを売って得た利益より、外国から商品などを買って支払った金額が多かったという訳です。
今回は、ロシアのウクライナ侵攻によりエネルギー価格が上昇したことが、貿易赤字拡大の一因だったようです。

では「円安」になると、どうして輸入品の値段が高くなるのでしょうか。
「円安」とは、日本の「円」の価値が下がってしまうことです。
「円」の価値が下がると、輸入するのに必要な金額が通常よりも多くなってしまうため、輸入品の物価が上がってしまうのです。
それでなくても高くなった原油や天然ガスの購入のために、円安でこれまで以上に支払わなければいけなくなりました。
これが貿易赤字拡大の二つ目の要因と考えられます。

ちなみに、その影響で電気代やガソリン価格が上がっており、皆さんの家庭でも「光熱費が高くなった!」という話を聞きませんか。
日本から遠く離れた地で起きている戦争が、他人事ではないと実感する出来事です。

(皆実教室S)