【問】
アメリカとイスラエルがイランを攻撃したことで、イランのそばのホルムズ海峡の緊張状態が高まっています。この海峡は中東からのあるものが通過する重要な海峡です。あるものとは何ですか。
【答】
原油
ホルムズ海峡はペルシャ湾とインド洋をつなぐ海峡で(地図帳を見て位置を確かめてみましょう)、最も狭い部分は約34キロメートルしかありません。
ここを通って、サウジアラビアやUAEなどの産油国から、原油や天然ガス、石油製品などが世界に輸出されています。その量は1日あたり約2000万バレル(32億リットル)。多くはアジア向けです。
このように水上交通において重要な場所を「チョークポイント」といい、パナマ運河やスエズ運河もその一つです。
これを受け、海運各社は安全確保を理由に通航を停止し、タンカーや貨物船の航行が大幅に減少しました。中東では原油生産や輸出の減少が始まり、原油価格が急激に上がっています。
日本は原油の9割以上を中東に依存しているため、今回の件で、エネルギー供給や企業活動、発電などに大きな影響が出てくる可能性が大です。逆に中東への輸出品(自動車など)もストップしてしまうでしょう。
もちろん、世界的な影響も少なくありません。
今回の事態を受け、国民の生活に支障が出ないよう、日本は備蓄している石油の放出を決めました。国際エネルギー機関(IEA)の加盟国も、過去最高の4億バレルの石油備蓄を協調放出することに合意しました。
私たちの現在の生活が、思ったよりも脆弱な基盤の上にたっていることを思い知らされます。
(五日市教室A)

