それでもI will be…(250)

昨日、ふと気づいたことがありました。
それは、『最近、小説を書いてないなあ……』ということです。
学生の頃より量が減っているのは当然ではありますが、社会人になったばかりの頃と比べても、物書きにかけられる時間が減っているというのは、ふと自覚した時には結構ショックを受けました。
ある意味、今の仕事が充実していることの表れだとも言えますが、本来の自分の夢を追うことを忘れつつあったのは、少し悲しいことのように思いました。
まだ夢をあきらめるような年齢でもないですしね。

塾に通っている子どもたちにも、近いことが言えるかもしれません。
今はまだ将来の夢を探している段階の子が多いでしょうし、ある程度の学力はどんな道に進むにしても必要なものですから、今は勉強に集中してほしい、というのが一講師としての本音です。
しかし、習い事をしている子には塾とメリハリをつけて、そちらに傾ける情熱も忘れてほしくない気持ちもあります。
極端に言えば、遊ぶことの楽しさだって忘れてほしくはないのです。
夢を叶えるためには学力だけではなく、様々な経験や、友達との関係の中で築いていくコミュニケーション能力も不可欠なのですから。

勉強というのは、あくまでも自分の夢を叶えるための手段の1つです。
将来、数学者や、物理学者になりたいというのであれば話は変わってきますが、大多数の子は今習っている勉強とは直結しない夢を持つのではないでしょうか。
そんな時に学力そのものも大切ですが、本当に必要なのは夢に向かって努力できる強い気持ちです。
今は、周りの同級生たちと受験という同じ方向へがんばっていますし、私たちも背を押してあげられます。
もっと大きくなってからも、一緒に競い合える仲間がいる場合も多いでしょう。
それでも、自分で物事を決められる年齢になってくれば、最後の決め手は自分自身の意志です。
今の私は幸いにも塾講師として生活できていますから、作家になるという夢を私自身があきらめてしまえば、それでおしまいです。

もちろん、まだまだあきらめるつもりはありません。
せっかく気付けたこのチャンスを無駄にせず、また心機一転がんばっていくつもりです。
子どもたちにも手段と目的をまちがえないように、中学受験は通過点であって、その先の夢を叶えるための努力であることを自覚してがんばってほしいと思います。

(五日市教室T)