それでもI will be…(312)

生徒の皆さんは、塾での新学年までいよいよ秒読みですね。
今週の復習講座、そしてまとめテストを終えれば、来週からは新学年です。
学年によっては、通う日数や科目など、劇的な変化がある人もいると思います。
大切なのはどんな勉強の日程であれ、まとめて一気にやらずに、コツコツとすることです。
なかには、習い事の関係で宿題は一気に片付けるしかない、という人もいるかもしれませんが、授業で習ったことや、宿題でやったことを積み上げるという意味では同じです。

そんななかで、今回話題として取り上げたいのは、読書に関する話です。
文字離れが叫ばれて久しいですが、塾に来ている生徒を見ても、それは感じるところです。
物語を読んでも登場人物が覚えられない。
問題の条件が正しく読めない。
自分の書いた答えが、日本語として成立していないことに気づけない。
アイルの中では若いはずの私ですが、それでも、小学生ならこのくらいの言葉は知っているかなぁ、というラインにずれを感じます。

そこを解決する一助として、読書を活用してほしいと思います。
本を少し読んだからといって、魔法のように語彙は増えませんが、それこそ積み重ねの問題です。
一日一冊なんていうハイペースで読む必要はありません。
最初はアイルの1タームと同じく、2週間で1冊くらいからでいいんです。
保護者の方の中には、読書と言うと太宰治や芥川龍之介を連想される方もいらっしゃるかもしれませんが、その必要もありません。
アイルでは各教室に書架が設置されていて、読みやすい内容の本も多くそろっていますし、その中には実際の中学入試に出た問題も含まれているんです。
それらの本にしても、見るからに難しそうな本ではありません。
説明文は流石に少し難しめの本ばかりですが、物語文は5年生以上なら十分に読めるレベルのものです。

それでもまだ読むのが難しいと感じる人は、図書館や図書室で探してもいいですし、古本屋で探してみるのもいいでしょう。
極端なことを言えば、マンガですら読まないよりはいいですし、そういったなかから得られる知識も確かにあるのです。
他にも、塾には流石に置けませんが、児童文学やライトノベルなど、字のサイズは普通の小説で、内容はファンタジーで読みやすいというものも、最近は多く出版されています。
あまり大きな声では言えませんが、私が国語力を身につけられたのは、子どもの頃にこういったジャンルの本を読み漁ったおかげだろうと少なからず感じています。
大切なのは難しい内容ではなく、まずは字に慣れること。
そして、世界観を広げることです。
受験前に慌てなくて済むように、できるところから、読書もコツコツ始めてみましょう。

(五日市教室T)

※ながらくご愛読いただいた本コーナー「それでもI will be…」は、Facebookの各記事へ統合することになりました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。