気になるニュース第448回 「この虫も希少種?」

【問】

2月からとある水生昆虫の売買が禁止されることになりました。この昆虫とは何でしょう?

【答】

タガメ

タガメは水生カメムシ類の総称で、水生昆虫としては日本最大級の大きさの昆虫です。昔は水田などでよく見られた昆虫で、小型の魚なども捕食する肉食生物でしたが、近年は水田の減少などに伴って、その数を減らしていました。東京都や滋賀県ではすでに絶滅したともいわれているほどです。

今回禁止になったのは、あくまでも営利目的の売買であって、個人で趣味として捕獲したり譲渡したりするのはかまわないとのことです。つまり、環境の問題だけで数を減らしているのではなく、人間が利益を得ようとして絶滅の危機に瀕しているということです。
 
タイやベトナム、中国ではタガメを食べる文化もありますが、営利目的の販売とは少し種類が違う気がします。他の生き物を食べるのは、その命をいただいて自分の命をつなぐためであり、そこは生き物としてやむを得ない部分ですから。高値を出してタガメを買う人がいなくなるくらい、タガメが気軽に見つかるようになればよいですね。

(五日市教室T)