気になるニュース500回「軍によるクーデター」

【問】

2月1日に、軍がその国の指導者を拘束(こうそく)する、というクーデターがおきた国の名前を答えなさい。

【答】

ミャンマー

クーデターとは、軍などの力によって国の政権を奪い取ることをいいますが、ミャンマーでは長く軍が政治の実権を握っていました。
それが今から10年ほど前に民主化が進みはじめ、その中心で活動していたのがアウンサンスーチーさんです。
彼女は長い間、非暴力による民主化運動を続けており、その活動が評価されて1991年にはノーベル平和賞を受賞しています。

また、彼女は10年前から始まった民主化の先頭に立ち、ミャンマーの改革を推し進めていましたが、今回、影響力が縮小されることを嫌がった軍によって拘束されているそうです。
もともとミャンマーはビルマと呼ばれており、国民の90%が熱心な仏教の信者で、女性を含めた多くの国民が「徳」を積むために一時的な出家をすることでも知られています。
そのような温厚な国民性を持つと思われる国でも、軍が力を持っていると、こういった事態が起きるのですね。

今回はこの「気になるニュース」の第500回という記念の回なので、喜ばしい話題を、と考えていただけに、ミャンマーの厳しい現実を伝えるのは残念ですが、私たちはこの現実を知ったうえで、この後のミャンマーの成り行きに注目しておくべきだと思います。

(皆実教室T)