いきものばんざい(116)

サネカズラ【万葉の頃から ~サネカズラ~】アウストラバイレヤ目マツブサ科
舌をかみそうな目に分類されていますが、日本では数が少ない仲間です。実は一度見たら忘れられない形をしています。奈良時代にはこの実からとれる液を整髪料に使っていたと考えられており、昔の日本人にはなじみの深い植物だったようです。
百人一首にも歌われていますね。
名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな  三条右大臣
だれにも知られないように、恋しい人と連絡を取る方法がほしい、というスマホなどのない時代の心情が感じられる和歌です。