気になるニュース第308回 「チリが積もれば片づけよう」

【問】

2017年1月に話題になった次の2つのニュースに共通する言葉を答えなさい。
「スペース○○○」
「燃料○○○」

【答】

デブリ

デブリの意味は破片や瓦礫、またはその堆積物。
しかし最近では、科学技術の副産物的なゴミといった意味合いで耳にすることがほとんどです。
そんなデブリに関して1月に良い知らせと悪い知らせがありました。

まずは、「スペースデブリ(宇宙ゴミ)」に関する良い知らせ。
昨年12月に打ち上げられた宇宙ステーション補給船「こうのとり」が無事に補給を終え、いよいよもう一つのミッションであるスペースデブリの回収実験を開始します。
素人で浅学な私の理解では、「ひもに電気流してデブリを攻撃、大気圏に落っことすゾ」作戦らしいのですが、面白いことに、そのひもには漁網メーカーの技術協力があったそうです。
1960年代の宇宙開発競争から50年以上が経ち、いよいよ問題解決のスタートに立とうとしています。
 
次に、「燃料デブリ」に関する悪い知らせ。
1月30日、福島第一原子力発電所2号機において、核燃料格納容器下の黒い塊をカメラがとらえました。
核燃料のメルトスルー(容器を溶かして突き抜ける)、あるいはメルトアウト(建造物から地下へ流出)といった悪い予想が確認されてしまった格好です。
2011年3月11日からまもなく6年。
こちらはまだ、問題の進行速度に解決案が追いついていない状況なのかも知れません。

多くの分野・技術が結集され、問題解決の糸口となることを期待します。
そしてこの先、これ以上の「○○デブリ」という言葉が増えないことを祈るばかりです。

(横川駅前教室う)