気になるニュース65回「形なき破壊者」

090821.jpg【問】
先月、チリで地震がありましたが、それにともない、日本でもある災害が予測され、警報が出されました。その災害とは何ですか。


【答】
津波

津波は国際的にもtsunami(ツナミ)と呼ばれています。
津波は、地震以外にも海底火山の噴火や海底の地すべりなどが原因で起こりますが、多くは地震によるものです。
海底が上下すると、海水までが上下し、それがうねりとなって海岸に到達するというスケールの大きな災害です。
記憶に新しいところでは、2004年に起きたスマトラ沖地震の津波の例があります。
多くの島々や観光地をふくむ海岸の町が津波に襲われ、大波が町を破壊しながら押し進んでいく衝撃的な映像がTVに流れました。
2月27日のチリ地震(マグニチュード8.8)の際も、津波がはるばる地球を半周し、日本にも津波が到達しました。
海には津波をさえぎるものはないため、時間こそかかりますが、確実にやってくるのです。
もちろん、震源地の近くでは津波も高くなり、チリやペルーでは約2.7メートルの津波が観測されています。
日本では高いところで約1メートルの津波が報告されています。
1960年に起きたチリ地震の際も、日本に津波が到達しており、この時は大きな被害が出ています。
リアス式海岸で有名な三陸海岸では最大で約6メートルの津波に襲われており、しかも到達時刻が未明であったため、被害が大きくなったといわれています。
遠隔地からやってくる津波に対する認識を改め、これ以後、日本以外で発生した地震に対しても、ハワイにある太平洋津波警報センターと連絡をとりあうなどして、津波警報・津波注意報を出すようになっています。
今回は予測されていた規模より小さかったのですが、気象庁を責めるにはあたらないでしょう。
被害が大きくなくて何よりなのですから。
今回、被害をおさえることのできた要因のひとつとして、1960年の津波の経験者が多数生きておられ、津波に対しての人々の警戒意識が強かったということもあるでしょう。
物理学者の寺田寅彦の言った、「天災は忘れた頃にやってくる」を念頭におき、日ごろから警戒をおこたらないようにしたいものです。
6年生は今、大正時代を勉強していますね。
関東大震災は1923年9月1日に起こりました。
そのため、9月1日は「防災の日」となっています。
(五日市教室A)
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