【講師のらくがきノート】戯言も小言も寝言も考え事(1)

ペンギン.jpg突然ですが、みなさんに問題です。
右の写真の動物は何でしょう?
何だか黒っぽい鳥のようなんだけど……


正解は、ペンギンです!
なかにはすぐにわかった人もいるかも知れませんが、なかなか難しかったのではないでしょうか!?
次の問題です。シマウマの絵を描いて下さい。
もちろん絵が上手なことで有名な私も挑戦します!
シマウマ手書き.gif
先生にはかなわないでしょうが、上手に描けたでしょうか?
シマウマ.jpgそれでは実物と比べてみましょう。
あれ、あれれ?
シマウマの縞って縦縞だと思っていたのですが正面からみたこの写真では横縞があったり、輪にも見えたり不思議ですね~。
「この写真の写し方が変なんだよ~」なんて声も聞こえてきそうです。
ところで、突然みなさんに問題を出したのは、「どうしてペンギンがペンギンに見えず、シマウマの絵が実物とちがったのだろう」ということを考えてほしかったからなんです。
私たち人間は、生まれたときには何も知らない状態ですが、成長の過程において人から教えられたり、または自分の体験したりしたことがらをもとに『常識(当たり前の知識・考え)』というものを身につけていきます。
例えば動物だと、全体像を横から見た姿が図鑑にも多いですし、テレビで流れる映像でもそうですから、いつの間にか横から見た姿を思い浮かべるのが当たり前になっているんです。
だから動物たちの正面からの、しかも一部分だけの姿に一瞬「お!?」という驚きを覚えるわけですね。
この『常識』を身につけることは、社会で生きていくためにはとても重要です。
もしみなさんのお友だちが、いわゆる『常識』を持ち合わせていなかったとすると、日ごろの何気ない会話もそれはそれは大変なことに!
開いた口が.gif 「ねえ、昨日のテレビ面白かったね~。」
 「テレビって何?」
 「え? テレビというのはスイッチを入れると電波を受信して、映像と音声情報を受ける機械で……。」
 「スイッチって何?」
 「え? スイッチというのは電気を通したり通さなかったりするためのしくみで……。」
 ちょっと極端な作り話ですが、円滑(スムーズ)な意思疎通(コミュニケーション)のためにも『常識』は欠かせないことがわかると思います。
ところが!!この『常識』は人間にとって必要不可欠ではあるのですが、一方であまりにも『常識』ばかりを大事にしすぎると、とても危険だということも覚えておいてほしいのです。
以下にその例を挙げてみましょう。
1、当たり前の考えしかできず、新しい発想のないつまらない人間になってしまう 
自由な考えのじゃまになる『常識』は、『先入観』とよばれます。自動車はガソリンを入れて走るのが当たり前だと考えている限りは、今の環境問題の解決はありえないでしょう。自動車にタイヤがなくて風力で空をフワフワ飛んだってかまわないのです(笑) また、段差の少ないノンステップバスや駅のスロープなどの「バリアフリー構造」は、高齢者の立場でものごとを考えたことからうまれたものです。社会の問題を解決するには、人びとの新しい発想が欠かせません。
2、自分とはちがう他人の立場や意見を理解できない、思いやりのない人間になってしまう
自分の『常識』だけが正しいとするかたよった考え方を『偏見』といいます。
他人の意見に聞く耳を持たないことからうまれるケンカ、また他国の文化を理解しないことからうまれる戦争。
アメリカでは家の中でも靴をはくと聞くと「ゲッ、きたない!」と思うかも知れませんが、これと似たような安直な反応が、地球上で起こっている多くの戦争の原因になっていることも事実なんですよ。
バカバカしいでしょう。
「常識にとらわれすぎず、普段とちがう視点でものごとをとらえよう」という考えは、国語の文章のテーマとしても多く扱われるところですし、何よりもみなさんの今後の成長にも大きなプラスの影響を与えるでしょうから、ぜひとも今のうちに身につけておいてほしいと思います。
ダチョウ.jpg最後はおまけ写真のダチョウです。
アフリカのサバンナを颯爽と駆け抜けるイメージを持っていたのですが、なんだかマヌケな笑い顔で……、おっと、これ以上言うとダチョウが怒りそうなのでやめておきましょう。
(西条教室U)
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