気になるニュース553回「名前のゆくえ」

【問】

新型コロナウイルスの変異株として「オミクロン株」が各国に広がっていますが、この「オミクロン」とは何の名前ですか。

【答】

ギリシャ文字

ニュースで「オミクロン株」という言葉を聞くと思います。その前は「デルタ株」という名前を聞きましたね。
一般的にウイルスは増殖や感染を繰り返す中で少しずつ変異していきます。これはインフルエンザでも同じです。
インフルエンザにかかった人は、感染したウイルスに対する免疫を獲得して、そのウイルスに対する抵抗力を身につけます。
予防接種もこのしくみを利用しています。
しかし、ウイルスは変異しやすいため、特に大きな変化をした場合は、身につけた免疫の効果が下がってしまいます。
一度接種しても、変異したウイルスに感染すると、あまり効果がないことがあるのはこのためです。

新型コロナウイルスは、2020年にイギリスで発見されたα(アルファ)株に始まり、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)、とギリシャ文字の名前を使って順に命名されてきました。
理由があってとばされた文字もありますが、現在はο(オミクロン)株。感染力の強さが指摘されています。
ギリシャ文字は24個なので、やがて文字がつきてしまいそうです。

WHOでは、もしギリシャ文字がつきた場合には、星座名を検討しているという報道もありました。
星座の中でも一番明るい星にα星、2番目に明るい星にβ星…とつけていくので、そこからの連想でしょうか。
カシオペヤ株やアンドロメダ株、オリオン株など、名前としては詩的にも聞こえますが、そこまで変異し続けてほしくないですね…

(五日市教室A)