気になるニュース119回「8時59分60秒」

【問】
今年の7月1日8時59分59秒のあとに1秒追加され、通常では存在しない8時59分60秒が発生します。
この調整のためさしこまれる1秒間のことを、何といいますか。
【答】うるう秒


「うるう年」なら知っているけど…という人は多いでしょう。
地球が太陽のまわりを公転するのに365日、といいますが、本当はもう少し長いのです。365日と6時間くらい。ですので、4年に1度、ずれが24時間たまったところでうるう年を作り、調整するわけですね。
そのままほうっておくと、日付と季節がどんどんずれていくことになるからです。
うるう秒も同じような調整です。全世界が一斉に調整を行うため、今年の7月1日は全世界的に1秒長いことになります。
うるう秒による調整が始まった1972年以来、今回が25回目の調整だそうです。
結構頻繁に行われているのですね。
この前行われたのは2009年1月1日です。
が、このうるう秒、うるう年のように4年に1回と決まっているわけではなく、不定期に調整がされます。
調べてみると、今まではすべて1月1日か7月1日でした。ただ、行われる年に規則性はないようです。
世界に混乱が起きないよう、一年の前半の初日か、後半の初日に統一してあるのでしょう。
というのは、地球の自転の時間も一定ではありません。
潮汐による摩擦、風、海流、はたまた大地震などによっても違ってくるといいます。
海流や地震によって海水や地盤の配置が少し変わると、それが自転の速度に影響を与えるわけですね。
ですから、いつうるう秒が必要になるのかについてはずっと先のことまで予測するのは困難なことだということです。
わずか1秒のことですが、知らないところで世界の動きを安定させるための微調整が行われていることに、この世界への信頼、科学技術のすばらしさを感じませんか?
(五日市教室A)