それでもIwill be…(195)

子どものころの経験ですが、「○○くんの家には△△があったからぼくも買って」と言うことがよくありました。
その度に親からは、
「ウチはウチ。他の家は他の家。関係ありません」
と言われ、全く聞いてもらえませんでした。
なかなか考えを変えない両親だということは子どもながらにわかっていたので、その件については不満に思いつつも納得していたわけです。
ところがある日、学校の先生に勧められた模試を受けました。


学校のテストとは内容も全く違ってかなり難しかったのですが、いくつか苦労した問題に正解していて、親に自慢したわけですね。
当然、ほめてもらえると思ったわけですが、
「あなたの上にはまだこんなにできる人がいるじゃないの。これで満足してはだめ」
と返ってきました。
そこで、「でもこんなに下の人がたくさんいるよ」と自分よりも下位を示すと、
「下を見ていたらいつまでも伸びないでしょう」
ときました。
「人と比べるな」
「上を目指しなさい」
「下を見ていたらダメ」
1つ1つはどれも正しく思えますが、並べてみるとおかしな気がしませんか?
この職業に就くにあたって、子どもたちにどういうべきかなあ、と考えたことをはっきりと覚えています。
そんな疑問に、昔読んだある本が答えてくれました。
あまり教養のある本とは言えないので、出典は伏せさせていただきますが、以下のような内容でした。
人と比べることに意味があるのか? 他人と自分は別の存在で、そこに優劣はない。
たとえ点数が出るものであっても、それも含めて個性を消すことはできないし、消すべきではない。
上を見続けることは正しいことか?
届きもしない空に手を伸ばし続けることに耐えられるほど、人の心は強くない。
下を見ることになんの価値があるのか? 
それで安心している人間に進歩などありえない。
では人はどこを見るべきなのか? 
前を見て歩き続けるべきだ。
今の自分より一歩でも前へ。
比べるべきは昨日までの自分であり、他人でも、届きもしない理想でも、既に越え終わったハードルでもない。
という内容でした。
いきなり理想の形を目指すのでもなく、いつまでも下を見て安心するのでもなく、一歩一歩前に進んでいってほしい。
私たちアイルの目指す方針とも重なる部分があるように思えます。
私も子ども達には、人と比べず、自分のペースでよいので、常に前を見て進んでいってほしいものだと思います。
(五日市・横川・己斐教室T)
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