気になるニュース643回 「効率化UP」

【問】

貨物を運んだトラックが空の状態で出発地に戻るのではなく、貨物をおろした後に別の貨物を積み込んで出発地まで帰ってくることを何といいますか。

【答】

ラウンド輸送

貨物を終着駅で降ろし、帰りの便で別のものを積んで戻る輸送方法を「ラウンド輸送」といいます。
空のまま帰る場合、帰路は燃料だけを使うことになりますので、それだけ余分なコストがかかっていることになります。
ラウンド輸送なら輸送効率を上げられます。たとえば、
① トラックなら運転時間を減らせる。運転手の負担も減る。
② 無駄な走行が減るので、コスト削減になる。
③ 二酸化炭素排出量を減らせる。
などのメリットがあります。

たとえばフェリーを使って、愛媛県から関東に紙製品を運び、復路には神奈川県から香川県に飲料を輸送している例や、産地や精米工場から食品工場に米を運び、帰りはその製品である即席めんを積んで戻るなどの例があります。
企業同士の協力がさらに深まり、トラックの自動運転技術などが向上すれば、さらなる効率化もできそうです。

大規模化していこうとなると、いつ何をどこに運ぶのかということを全体的に把握したネットワーク作りが必要になりますね。企業間の競争ではなく、日本全体、あるいは世界トータルでどうするか、という視点が未来像の策定に必要になってくるような気がします。

(五日市教室A)