気になるニュース138回「9㎡の島」

【問】

海底資源の開発・確保のために国土交通省が港の建設を始めた、日本最南端の島の名は何ですか。

【答】

沖ノ鳥島

日本の東西南北の端は、5年の春期講習でちょうど扱ったところですね。
日本最南端の沖ノ鳥島に、2016年度末までに、全長130メートルの大型海底調査船が停泊できる岸壁と、水や燃料の補給設備を造る計画です。

沖ノ鳥島周辺の海底には、貴重な金属であるニッケルや白金、コバルトなどの資源が広く積もっているということです。
本格的な地質調査を行うと、レアアースが発見される可能性もあるそうです。
もっとも、経済産業省は見込まれる資源の種類から、南鳥島や沖縄周辺を重視しており、国土交通省と経済産業省とで少し目の向けようがちがうようです。

沖ノ鳥島については、島ではなく、単なる岩にすぎず200カイリ経済水域(EEZ)は設定できないという主張の国もあります。
もし沖ノ鳥島が海中に沈むと、日本の経済水域は40万km2も減少するようです。
日本の200カイリ水域を守るため、護岸工事が行われていることも学習しましたね。
昨年4月、国際機関である大陸棚限界委員会が沖ノ鳥島を島だと認める内容の決定を出しましたので、現在は日本の主張に勢いがついたかたちになっています。

日本は国土面積が狭い国ですが、広い海洋を持つ国でもあります。
先日の愛知県沖のメタンハイドレートの試験採取の成功もあり、日本には資源がないというこれまでの常識が、少し変わっていくかもしれませんね。

(五日市教室A)