気になるニュース第383回 「鳥取県の妖怪ロード」

【問】

鳥取県境港市にある、妖怪のブロンズ像で有名な〇〇〇〇〇ロードが誕生25周年でリニューアルされました。〇に当てはまる文字は何でしょうか?

【答】

水木しげる

水木しげると言えば、「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめ、妖怪作品で知られた漫画家さんです。3年前に亡くなられてしまいましたが、境港には多くの銅像や記念館、テーマパークが設置され、今でも氏の作品に親しむことができます。銅像の数はなんと驚きの約180体。1日見て回っても楽しめそうです。7月の観光客数は25万人を超えたそうで、大学時代に妖怪研究も行った私としてはうれしい限りです。

ところで、水木しげる氏が太平洋戦争経験者であることはご存知でしょうか?年齢的に考えれば、戦時中の方ですからそれは当たり前かもしれません。しかし氏が派遣されたのは、戦場の中でも激戦区の1つラバウル。氏は何度も死ぬような目にあい、最後には爆撃によって左腕を失いました。氏が漫画を描いたのは、この激戦から生き延びたのちのことです。つまり、皆さんが目にした氏の作品は、全て片腕の状態で描かれたものです。
 
だからこそ、氏の作品には単純な妖怪の怖さではなく、背景に人間が持つ欲深さや醜い部分が描かれているのでしょう。氏の作品を見たのは小・中学生の頃でしたが、生徒から今アニメでやっていると聞き見てみました。デザインは変わっても物語の裏にある視聴者への戒めをはっきりと感じられました。興味を持った方がいれば、昔の水木しげる作品を読んでみてはいかがでしょう。少し怖いですが、ハッとさせられることも多いと思います。

(五日市教室T)