「コトバの世界10」入試直前コトバの予想問題

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広島地区の中学入試スタートまで、残りわずか。
いつもなら、「まずは質問から」なんて言うとこだけど、今日はがんばる受験生のみんなにお年玉です。
名づけて「入試直前コトバの予想問題」


ちょっと大げさにいいすぎた(笑)
ただ、こういった誤用表現ひとつとってもね、どんなテキストや参考書にでも載(の)っている
「情けは人のためならず(=人に親切にしなさい)」
とか
「気のおけない(=えんりょがいらない)」
とかが当たってもしかたないわけ。←よく出題されるけどね。
だって、みんな解けちゃうでしょ?(笑)
ところが、「話のさわり(=話の要点)」となると、受験生の半分くらいはできない。
本当に大切なのは、こういう「合否を分ける問題」です。
すなわち正答率が低い問題、受験生の何割かが理解できていない問い。
当たる当たらぬは別として、こういった問題に備えておくことは重要なわけだ。
では、早速いってみよう。
リズムよく、とんとんとん、と。
勉強にはリズム、スピードが大切です。
次の各文のうち、正しいものを選んでね。
(1)相手を喜ばせようと、にこやかにふるまうこと
A 愛想を振(ふ)りまく
B 愛嬌(あいきょう)を振りまく

解答はB
(辞書によっては、どちらも使う用例とする場合もあるけど、入試では「愛嬌をふりまく」ね。以下すべて同様に、本来の意味・用法を考えてください)
(2)はげしく怒ること
A 怒り心頭に達する
B 怒り心頭に発する

正しいのはBです。
心の底から怒りがこみあげるイメージで!
(3)怒りをおさえられない、がまんできない
A 肝(きも)に据(す)えかねる
B 腹に据えかねる

これもBだね。
「肝が据わる」「腹が据わる」(どちらも「どきょうがある」の意味)あたりからの混用かな。
(4)はっきり言わずにぼかすこと
A 言葉をにごす
B 口をにごす

あらためて聞かれると、迷うでしょ? だから問われる。
正解はA「言葉をにごす」
(5)取引先のⅩ社の社員○○氏から、わが社の社長佐藤に電話がかかってきたのを受付の△△さんがとった。そのときの応対の場面で……
A 佐藤社長でございますか、少々お待ち下さい。
B 佐藤でございますか、少々お待ち下さい。

一応、敬語関係を入れとくね。
身内に対して敬称を略すのは、他者に対して「お父さんが~」と言わないのと同じ。
だから、Bが正解です。
(6)取引先X社の総務課に手紙を出す場合のあて名は……
A X株式会社 総務課御中
B X株式会社 総務課様

会社や団体の場合は、「御中(おんちゅう)」を使うから、Aが正解だね。
「御中」とは「その中のどなたか」といった意味だよ。
だから、もし総務課の鈴木さんに出すんだったら「X株式会社 総務課 鈴木様」となります。
ついでに「社長様」とか「各位様」とか、敬称を重複してはいけないよ。
(7)犠牲(ぎせい)者となること、大勢の中から選びだされること
A 白羽の矢が立つ
B 白羽の矢が当たる

正解はAだよ。
矢だから「当てる」と考えがちだけど、もともとは、いけにえに欲しい娘がいる家の屋根なんかに、いつのまにか白羽の矢が「立って」いたという伝説からきているんだ。
(8)言葉の重複に注意!
A あとで後悔(こうかい)する
B 一番最後にする
C 従来から行われていた
D 元旦に年賀状を読む

前回やった「元旦」(=元日の朝)のDは、OKだよね。
A~「後悔」=「あとでくやむこと」なので、重複。
B~「最後」=「一番あと」の意味。
C~「従来」=「いままで、前から」なので、「から」の意味を含んでいる。
(9)おまけ~「コトバの世界1~9」でとりあげた言葉は、もちろん入試頻出です。あやふやな語句は、クリックして意味を確認しておこう。
1「話のさわり」「全然~ない」
2「爆笑」
3「流れに棹(さお)さす」
4「的を射る」
5「気のおけない」「舌つづみ」
6「エサをやる」
7「役不足」
8「やおら」「おもむろに」
9「元旦」
では最後に……月並みだけど、自分自身とこれまでの努力を信じてがんばろう!
(己斐教室S)
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