それでもI will be…(242)

休み明けは、身体が重いし、勉強にもなかなか集中できないなあ、なんていう人はいませんか?
人間は環境の変化に弱い動物ですから、そう感じること自体は悪いことではありません。
大切なのは、そういう気持ちにどうつきあい、(学習面でいえば)どう集中した学習に持っていくか、常と同じパフォーマンスをどう発揮するかということです。

そのひとつのヒントとして、先般日米4000本安打を達成したイチロー選手をとりあげてみましょう。
イチロー選手は、様々なルーティンワークを行っていることで知られています。
打席に立って、袖を引っ張りながら、バットの先をバックスクリーンへと向ける動作が知られていますが、それだけではありません。
試合前のストレッチから実際に打席に立つまでの様々な動きが、常に一定の所作で統一されているのです。

イチロー選手だけでなく、多くのアスリートが同様のルーティンワークを行っていますが、彼らが何のためにこうした動作を取り入れているのか、ということを考えてみてください。
極論すれば、常に一定水準のパフォーマンスを発揮するために、心身の状態を整えているといえるのではないでしょうか?
同じ手順、所作を繰り返すことによって、身体そのものに刷り込まれた「最高の状態」を引き出している…そう考えられるのです。

では、これを家庭学習に応用してみると、どのようなことが考えられるでしょうか?
アスリートとは異なり、身体動作は少なくなりますが、家庭での学習環境を一定にし、学習に入る際の手順を定めるなど、いろんな工夫ができそうです。

私自身は、学習に先立って「今日やることリスト」の作成をしようということを提案しています。
小さなメモ用紙に、5つくらいでしょうか、今日やることをすべて書き出させるのです。
そして、ひとつ終了するたびに、「消していく」。
こうすると達成感も得られますし、やらねばならないことを「意識」することができます。

様々に応用が効くと思われますので、いろいろ試してみて下さい。

(己斐教室S)