気になるニュース第239回 「TPPのもう1つの争点」

【問】

TPPと言えば、農作物の輸入が拡大されることによる農家の収入源が問題になっていますが、もう1つ、日本と海外ではある権利についての考え方に違いがあり、問題になっています。
その権利とは何でしょうか?

【答】

著作権

著作権とはご存知の通り、音楽や本など様々な分野でそれを製作した人以外が、その製作物を勝手に使用することを制限できるという権利です。
日本ではこの著作権違反を、親告罪として扱っていました。
親告罪とは、著作権侵害を受けた作者本人のみが、著作権違反をした相手を訴えられるというものです。
しかし、TPPに加盟する多くの国は、非親告罪という誰でも違反者を訴えられる罪として扱っています。
最近話題になった、オリンピックのエンブレム問題なども、もし模倣が事実であれば、これにあたります。

また、小説や漫画などのパロディを書いたり、作品内に他の作品の名前を出したりすることも訴えられる可能性があるそうです。
作家志望でもある私個人としては、戦々恐々としていますし、あまり創作活動を萎縮するようなことにはなってほしくないなあとも思います。
みなさんはどう考えますか?
他者の権利を守るのは当然ですが、法律や裁判でがんじがらめにせずとも、一般的な良心を持って他人に迷惑をかけない世の中にしたいですね。

(五日市教室T)