気になるニュース第313回 「廃止からの復活」

【問】

3月4日に廃止された鉄道路線の一部が復活しました。
広島県にあるこの路線の名前を答えなさい。

[答]

可部線

3月4日、JR可部線の可部-あき亀山間が開業しました。
廃止になったJR路線の一部が復活するのは全国で初めてのことだそうです。
可部線はもともと広島市の横川駅から安芸太田町の三段峡駅を結ぶ路線でした。
しかし、利用者が減ったことを理由に、2003年11月、可部駅から三段峡駅までの約46キロが廃止されました。

廃止当時から、可部駅の隣駅だった河戸駅には住宅が多く、住民からは一部区間を残す要望もありました。
しかし、可部駅から三段峡駅までの区間は電化していなかったため、残すことができませんでした。
その後、沿線の人口が増えたことや、あき亀山駅前に安佐市民病院の移転が決定したことなどで利用客が見込めるため、電化して復活することとなりました。
 
今回、新しく設置された駅は、河戸帆待川駅とあき亀山駅です。可部には名所・旧跡がたくさんあり、河戸帆待川駅の駅名につけられている帆待川は、初代天皇として知られる神武天皇の言い伝えが残る川だそうです。
また、可部には「うだつ」のある古い町並みが残っています。
近くには、鎌倉時代の山城だった三入高松城跡や安芸の高野山とよばれる福王寺もあります。歴史散策するのにちょうど良い場所なので、電車で訪れてみるのはいかがでしょうか。

(皆実教室F)

※うだつ:日本家屋の屋根に取り付けられる小柱、防火壁、装飾(Wikipediaより)。うだつがある家は裕福なところが多かったところから、「うだつが上がらない」という慣用句が生まれました。