畑のありんこ(480)

つくしつくしを摘んできました。
すでにたけてしまって胞子を出しつくしてしまっているものもあれば、これから、というものもあります。
1日に1センチくらい伸びるので、数日間をあけるとずいぶん状態が変わります。
小さいものはおいといて、なるべく背丈が長いものをさがしてとります。
ついむきになってしまいそう(笑)。
あのほろ苦さが春の楽しみの一つでもあります。

つくしはスギナの胞子茎です。
根っこから掘り出してみると、スギナとつながっていることがわかります。
トクサというシダ植物の仲間なのですが、スギナはトクサの中では最小です。
トクサは1メートルくらいになったりしますから、その小ささがわかりますね。

つくしを1メートルくらいにスケールアップして考えると、結構太いでしょうね。
もはや摘むというより切り倒すという感じでしょうし、食べる気になるかな…

概ね今から3億年くらい前には高さ40mをこす巨大なシダ植物の天下だったといいます。
このシダ植物の大森林が今の石炭のもとになっていると考えられています。
古生代の石炭紀、と呼ばれている時代です。
両生類や昆虫類が繁栄し始めた頃。
そんなことを思いながらふと悠久の時間に思いをはせたりしました。
命の営みの一部をおすそわけしてもらっている、という感覚を忘れないようにしたいです。

(五日市教室A)