気になるニュース第325回 「地球温暖化対策」

【問】

トランプ大統領は地球温暖化対策の国際的な枠組みである「○○協定」からアメリカが離脱すると発表しました。
○○にあてはまる言葉を答えなさい。

【答】

パリ

地球温暖化は「温室効果ガス」の濃度が高まることによって、地球全体の平均気温が上がる現象のことをいいます。
地球規模の環境問題であるため、洪水や干ばつの増加、海面上昇などの影響が世界各地であらわれています。
たとえば、ホッキョクグマが絶滅のおそれがあることや、海面上昇で太平洋上に水没しつつある島国があること、台風の数の増加や大型化などの温暖化が原因のニュースを聞いたことがあると思います。

世界の国々は気候変動枠組み条約の締約国会議を開き、温室効果ガスを減らすための話し合いを続けています。
1997年には、温室効果ガス排出を削減する目標を定めた「京都議定書」が採択されました。
しかし、「京都議定書」には、対象が先進国だけだったため、経済発展する中国やインドなどが含まれておらず、さらに先進国の中でも世界2位の温室効果ガス排出国であるアメリカが参加していないという問題がありました。
そこで、「京都議定書」に代わる枠組みとして、2015年に「パリ協定」が採択されました。
「パリ協定」は先進国、発展途上国の区別なく世界の全ての国が参加する、気候変動対策の行動を義務づけた取り決めです。
 
今回のトランプ大統領の発表は、世界の国々だけでなく、アメリカ国内でも反対の声が上がっています。
パリ協定の規定により、実際に離脱するのは2020年11月でトランプ大統領の任期の終盤です。
大統領選の結果によっては、アメリカが復帰する可能性もあります。

アメリカの離脱は地球温暖化対策にどのように影響するのでしょうか。今後のニュースに注目しましょう。

(皆実教室F)