畑のありんこ(122)

モンステラ.jpgなんで葉っぱに穴があいとんじゃ、という植物がある。
モンステラ。
サトイモの仲間になるそうだ。
1950年代から70年代にかけて流行した。
今でもこれをモチーフにしたアロハシャツとかクッションとか、よく見ます。


観葉植物にもブームがある。
かつて流行したゴムの木、ポトス、ベンジャミン、パキラあたりは今では「普通」に売られている。
クワズイモやサンスベリア。
セダムの仲間は小さい鉢でも鑑賞できるし、種類も豊富。
多様化の時代を反映しているような気がする(笑)。
園芸が隆盛をきわめていた江戸時代初期にはツバキ、ツツジ。
中期にはキク、カエデ、サクラソウなどが流行しました。
これらは外国へも紹介され、人気を博したそうです。
江戸末期になるとちょっと変わったものがブームになりました。
オモトやイワヒバ、マツバラン、ソテツや伊勢ナデシコ。
多くの品種が生み出され、歌枕や故事からの風雅な名前をつけられていました。
身分をこえて、植物をいとおしむ。
変わり種を作って、腕を競う。
至って平和で、健全な世界であったように思います。
江戸時代から200年以上にわたって創出された園芸品種のかなりの数が太平洋戦争によって失われてしまったそうです。
古い図絵などには残されていますが、どんなものだったのか、見てみたかったなあ。
花だけでなく葉の形をも楽しんだのはヨーロッパより日本の方が早いようです。
我が家の内外にも、いくつかありますが、そこにあるというだけでほっとするような気がします。
平和な時代でないと園芸は行われないといいます。
こんなかたちで私たちも平和を享受しているのですね。
来年がよき年になりますように…。
(五日市教室A)