気になるニュース123「図鑑から消えてしまうものたち」

【問】
8月末、環境省はニホンカワウソやダイトウノスリ、ミヤコキクガシラコウモリなど8種類の野生生物を「絶滅種」として発表しました。
絶滅に瀕しているとされる生物がまとめられている資料を何とよびますか。


【答】
レッドリスト、レッドデータブック

環境省は平成になってから、絶滅の危険がある野生生物をレッドリストとしてまとめはじめました。
何度か調査を行い、見直しも行われていますが、すでに絶滅したと考えられる「絶滅種」、野生では絶滅し、人工的な飼育で生存している「野生絶滅種」(トキなど)、絶滅のおそれが非常に高い「絶滅危惧種」などに分け、整理されたものです。
今回、ニホンカワウソが絶滅危惧種から絶滅種に変更となりました。
日本の広い範囲に生息していた哺乳類ですが、川の水質の悪化や毛皮目的の乱獲で数を減らし、昭和54年に高知県須崎市の川で目撃されたのを最後に、30年以上生息情報が絶えているそうです。
生存を信じ、市のキャラクターとしていた須崎市からも落胆の声が挙がっていました。
昭和まで生きていた哺乳類が絶滅種に指定されるのは初のことです。
身近だったはずの生きものが滅びてしまうというのは人間の生存にも警鐘を鳴らしているといわざるをえません。
ゼニガタアザラシやトドのように生息数が少し増えてきている例もありますが、現在の状況を考えると環境が好転しているというわけではありません。
世界では約20000種が絶滅危惧種に指定されています。
両生類の40%、哺乳類の25%が危機的な状況だとされています。動物園で見かける動物の多くが絶滅危惧種なのです。
子孫に動物園、残せるのかな…
先日のキャンプでひさびさにオニヤンマをつかまえて興奮した翌々日のニュースがこれでした。
オニヤンマも都道府県によっては見られなくなってきているらしいです。
ちょっと気がとがめました…
(五日市教室A)