気になるニュース712回「閉城」

【問】

来年3月22日に、老朽化(ろうきゅうか)のため閉城することが決まったのは、どこの城の天守ですか。

【答】

広島城

1958年に建て直された現在の天守は3代目です。
初代は、1592年ごろには建てられていたと言われていますが、このときの城主は毛利元就の孫である毛利輝元でした。
ご存知の方も多いと思いますが、毛利元就が築いた吉田郡山城から、平野部に移ってくるために築城されました。
その後、福島正則や浅野氏によって改築が行われ、その形は明治時代初期まで保たれていたようです。

明治時代になると、火事で本丸といわれる、城主が住んでいたところが消失しますが天守は残りました。
その天守がなくなったのは、1945年8月6日。
原子爆弾の爆風により、一部がこわれ、その結果全体がくずれてしまったといわれています。
その後2代目が1951年の広島国体にあわせて建てられた木造の仮設の天守です。
これは仮設でしたので、国体終了後に解体されました。

さて、今の3代目の天守ですが、コンクリート製ですのでそれだけを聞くと非常に強そうに聞こえますが、大きな地震にたえられる構造ではないそうです。
そのため、耐震(たいしん)工事も検討されたようですが、まずは取り壊しが決定したようです。
なお、建て直すかどうは未定ですが、木造で建て直す計画もあるらしいですので、続報が待たれます。

(五日市教室N)