気になるニュース342回「サザエさん、スポンサー変更」

【問】

テレビアニメ「サザエさん」の放映が開始された1969年頃、人々の暮らしを快適にするための工業製品が人気となり、それらをまとめて3Cとよびました。この3Cとは何でしょう?

【答】

カー(自動車)、カラーテレビ、クーラー

サザエさんの原作マンガは1946年から1974年まで連載されました。磯野家の日常をえがくというテーマは今と変わりがありませんが、新聞の4コママンガのため、戦後の復興から高度経済成長期までの昭和の暮らしの様子がわかる内容となっています。

1969年にアニメ化され、来年で50年目をむかえます。これだけ長い間続いているので、放映が開始された1960年代ごろの暮らしと現在の暮らしとの違いが大きく目立つようになってきました。

サザエさんの家には、ブラウン管テレビや黒電話といった現在では見かけなくなった物がたくさん登場します。一部で現在の暮らしでも使われるものが登場しますが、スマホ、インターネットなどの現在の生活でよく利用されているものはサザエさんではほとんど取りあつかわれていません。

また、こうした道具だけでなく、この50年で家族のあり方も大きく変化してきました。

たとえば、共働きが増えているため、サザエさんのように専業主婦として家事を全ておこなう世帯は減少しています。また、父と母と子どもだけの核家族の世帯や、一人暮らしの単身世帯が増えているため、サザエさんでえがかれる家族がちゃぶ台でご飯を食べるという日常の姿も現実にはかなり少数派の暮らしとなっています。

こうした時代の変化のひとつとして、今年の4月から番組のスポンサーが変わります。放映が始まった頃からのスポンサーである東芝は、冷蔵庫や洗濯機といった東芝ブランドの家電製品を売るためにメインスポンサーとして番組にお金を出してきました。

しかし、東芝の経営がうまくいかなくなったことと、東芝の家電部門を中国の企業が買収したことで、家電製品を売るためのCMを作る必要がなくなってしまいました。このことが理由となって、東芝はスポンサー契約を3月いっぱいで終了し、他の企業が新たに加わるとの報道がありました。

新しくスポンサーに加わるのは、アマゾンジャパンなどの企業だそうです。アマゾンはインターネット通信販売の企業です。サザエさんがスマホで買い物をしたり、三河屋さんのサブちゃんのかわりに段ボールで商品が届けられるようになるのでしょうか。4月からのサザエさんが楽しみです。

(皆実教室F)