気になるニュース392回「築地移転」

【問】

「日本の台所」と呼ばれてきた築地市場が10月6日、最終営業日を迎えました。
11日から〇〇市場に引き継がれました。〇〇にあてはまる言葉を答えなさい。

【答】

豊洲

かつて東京には魚河岸とよばれる市場がありました。徳川家康が江戸幕府を開いた際、従ってきた大阪の漁師たちが開いた市場が魚河岸のはじまりとされています。その後、300年ほど魚河岸がありましたが、1923年の関東大震災によって大きな被害を受けました。このことがきっかけとなり、築地へ市場が移転されることとなりました。

当時は鉄道輸送が中心であったため、貨物列車に対応できる市場として1935年に築地市場が開設されました。市場内に貨物専用の東京市場駅を持ち、全国から貨物列車によって魚介類が築地市場へ運び込まれるようになりました。

1941年に太平洋戦争が起こると、戦争中は配給制だったため、本来の市場の役割を果たすことができませんでしたが、戦後、市場の働きが回復します。

その後、「日本の台所」として機能してきましたが、施設の老朽化などを理由に移転することとなりました。豊洲市場の全施設が完成したのは2016年のことです。しかし、豊洲市場の建物地下に土壌汚染対策として行われるはずだった盛り土がされていない問題が発覚したり、地下水から環境基準を超える有害物質が検出されたりしたことから、予定より2年遅れて今年移転することとなりました。

何かとトラブル続きの豊洲市場ですが、新しい「日本の台所」として落ち着いて機能する日が早く来るといいですね。

(皆実教室F)