気になるニュース第18回「たばこと自動販売機」

時事18回.jpg【問題】
未成年者の喫煙(きつえん)防止の取り組みのひとつとして、全国のたばこの自動販売機が成人識別(しきべつ)機能を持ったものに変わっていきます。
これによって、成人であることを示すカードがないと自動販売機でたばこが買えなくなります。
このカードとシステムのことを何といいますか。



【解答】
タスポ(taspo)

3月1日より、鹿児島県と宮崎県で、たばこを自動販売機で購入する場合に、成人であることを証明するICカードが必要となりました。
このカードとシステムのことを「タスポ(taspo)」といいます。
今後段階的に導入され、7月からは日本全国で必要となります。
2001年よりたばこ業界が中心となって、未成年者の喫煙防止に取り組んできました。
また、2005年に発行された「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」(たばこ規制枠組み条約)によって、未成年者による自動販売機でのたばこの購入を防ぐ事を要求されていることも導入の理由の一つです。
タスポはこの一環として導入され、全国の50万台を超えるたばこ自動販売機が、この仕組みに対応するものへと切り替えられる予定です。
タスポの入手には、本人確認書類(運転免許証、健康保険証、顔写真付き住民基本台帳カード、年金手帳、外国人 登録証明書、住民票の写しなどのいずれか)のコピーと、顔写真(縦45ミリ、横35ミリ、3カ月以内に撮影したもの、正面、帽子・サングラス・マスクなし、無背景)を申込書の所定の位置に張ったものが必要となっています。
申し込み書類を厳格にすることによって、ある程度の未成年の喫煙防止効果が見こめるわけですね。
とはいうものの、ICカードの貸し借りなど問題が残るのも事実です。
自動販売機自体が、本人確認をして販売を許可するわけではないですから(笑)
また、タスポを持てない未成年者が、今後コンビニなど大手チェーンで購入するだろうことも危惧(きぐ)されています。
コンビニ等での年齢チェックをどれだけ厳格にできるか、疑問視する声もあります。
わたしは小さいとき、父のおつかいで近所のたばこ屋にたばこを買いに行っていました。父が1年のうち3ヶ月程度しか家にいなかったため、わたしがたばこを買いにいくとたばこ屋のおばあさんが、
「お父ちゃん帰って来とるん?よかったね~」
と声をかけてくれました。
わたしにとって、おばあさんとお話しすることが、おつかいの楽しみの一つでした。
また、おばあさんから駄菓子(だがし)がもらえるということも魅力的(みりょくてき)でした(笑)
おばあさんは、わたしの年齢を知っていますから、もし、わたしが成人になる前にたばこを買おうと思っても売ってくれなかったでしょうし、それどころか説教されたであろうことは容易に想像できます。(もちろん、自分のために買ったことはありませんでしたよ!)
これは地域社会の良さの一つといえるでしょう。
自動販売機が導入されて、24時間ジュースやたばこが買えるようになりました。
それは便利な世の中です。
しかし、青少年の育成に悪影響を与えるという理由で、23時以降はたばこの自動販売機は販売停止状態になり、むだに電気を使っています。
今度は成人認証のICカードが必要になり、さらに面倒なシステムに縛(しば)られる……
機械化がすべて悪いとは思いませんし、たばこを買うのはすべて近所の店に限られるわけでもありません。
が、便利さを求めるあまり、さまざまなシステムを導入し、結果、がんじがらめになって生活しにくい世の中になっている気がします。
なにより…たばこの自動販売機って本当に必要なのかなぁ…?
(皆実教室M)
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