気になるニュース214回「琵琶湖に新たな天敵が……」

【問】

琵琶湖にはブラックバスやブルーギルなど、外来種が入りこんで固有種を脅かしていました。
今回新たに問題になっているのはアメリカ○○○です。

【答】

アメリカナマズ

正式名はチャネルキャットフィッシュというそうです。
北米では食用の魚として流通しているのですが、問題なのはその貪欲なまでの食欲と、鋭い背ビレ胸ビレです。
以前は、霞ヶ浦で食用として養殖されていたそうですが、逃げたものや無許可で放流したものが全国に広がりました。
その結果、在来種が食べられたり、漁の網が破られたりと被害が続出。
現在は、飼育や放流が禁じられている「特定外来生物」に指定されています。

琵琶湖の外来種といえば、ブラックバスやブルーギルが有名ですよね。
一時期は1914トンにまで繁殖したといわれるこれらの種も、電気ショックや外来種対象の釣り大会などで、ようやく半減しました。
しかし、最近アメリカナマズが発見されることが多くなり、稚魚まで見つかったそうです。
こうなると、琵琶湖で繁殖が進んでいる可能性はぐっと上がります。

琵琶湖の生態系は、外来種だけでなく、人間の生活廃水によるアオコなどにも悩まされてきました。
生態系のバランスは様々な原因で崩れます。
そして、原因が何であれ、一度崩れたらなかなか回復しません。
生き物を放すことでも生態系を壊す可能性があることを忘れてはいけませんね。

(五日市教室T)