戯言も小言も寝言も考え事(4)「味噌」と「ちょんまげ」

chonmage.jpg「味噌」といえばおふくろの味、日本の味。
味噌の歴史を調べてみると、特に戦国時代の使われ方が面白い。
武士どもは味噌で煮込(にこ)んだ里芋(さといも)の茎(くき)で縄(なわ)をない、それを腰に巻いて出陣したそうな。
時にはそのままかじり、時には陣笠(じんがさ:鉄のかぶりもの)で煮こんだりと、このうえない非常食として武士の負けじ魂(だましい)を支えたにちがいない。


陣笠で思いついた。
戦いに明け暮れた武士たちは、日本古来の髪型にも手を加えた。
「ちょんまげ」の誕生である。
そもそも髻(まげ:髪を束ねること)は冠をかぶりやすくするためで飛鳥時代が起源とされる。
しかし時は戦国時代、年がら年じゅう陣笠・かぶとでは頭が蒸れてしょうがない。
剃(そ)ってしまえとなったそうな。
「味噌」といい「ちょんまげ」といい、その生い立ちに大和魂を感じるわけだが、日本文化としてその真髄(しんずい)を発揮するのはやはり文末表現に使われるときだと思うのだ。
  「やってミソ」
  「聞いてチョンマゲ」
「やってみろ」では威圧的だし、「やってみて」では下手に出すぎ。
そんな時の「やってミソ」である。
同じ仲間として上下関係が生じさせない絶妙な表現であり、さらには本来の命令形が持つ厳しさを笑いで打ち消すところは天晴れとしか言いようがない。
他人との距離感を重んじ、和を大切にする日本人ならではの表現だと今さらながらに感心する。
ところで、近ごろ日々の授業の際に、インターネットの発達を原因とする若者の意志伝達能力の低下や、掲示板での言葉の乱れを嘆(なげ)く文章によく出くわす。
確かにネット上では、以下のような表現にお目にかからない日はない。
  「かわゆス」
  「絶対に㍉」
  「おまえが汁」
でも実状は逆なのかもしれない。
相手の立場・年齢が見えないネットワークだからこそ、これらの文末表現が再び必要とされたのではなかろうか。
もし目上の人だったら、もし傷つきやすい人だったら、という見えぬ相手への配慮や、不特定多数の人に厳しい印象を残さないための優しさが、人々にこれらの表現を選ばせるのだと。
日本人的コミュニケーション能力の本質は決して衰(おとろ)えてはいないし、そしてこれらの表現が加速度的に広まることこそ「付和雷同」の日本人気質が生きている証拠だと思うと、これまた天晴れである。
「味噌」に代わって「汁」が使われているところが、ミソ……。
何ら言語学的・史実的調査を行ったわけではなく、一切は個人的思いつきであることを理解してチョンマゲ……。
※古代の髻も、武士の髪型も、厳密には「ちょんまげ」とは区別されることを注釈として記します※
(西条教室U)
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